元大阪府知事・大阪市長で弁護士の橋下徹氏が、5月21日放送の「旬感LIVE とれたてっ!」(カンテレ)に生出演し、大阪・関西万博の閉場時間延長案について私見を述べた。
現在、万博の開場時間は午前9時から午後10時までだが、夜間の来場者増加を狙い、BIE(博覧会国際事務局)の事務局長が閉場時間を午後11時まで延長することを提案している。
これについて橋下氏は、「パビリオンの開館時間も一緒に延ばすのだったら賛成ですけど、パビリオンが早く閉まって、園だけが11時まで開いてるって、これ、なんのこっちゃわかんないでしょ。パビリオンの開館時間を延ばさないといけない。でも、ここには人件費がかかるんですよ」と指摘。
さらに、「(大阪府知事)吉村さんと(大阪市長)横山さんで金出せばいいじゃないですか。大阪府と大阪市には積立金が山ほどあるんで」と、予想外の提案を展開した。
MCの青木源太アナウンサーが「税金から出すんですか?」とツッコむと、橋下氏は「いいじゃないですか。万博が午後11時まで盛り上がるなら」と反論。これに東野幸治氏は「そんなザルみたいな話で…」と呆れつつも、橋下氏は「ドンドン出してもらいたい」とまくしたてた。
青木アナが「チケット黒字かどうかでも今やきもしてるのに」と懸念を示すと、橋下氏は「レストランもパビリオンも全部人件費も大阪府・市が持って、11時まで楽しい万博をやればいいんです」と強気の姿勢を崩さなかった。
東野氏が「俺、大阪府民じゃないけど、そんなデタラメでいいんですか」と念を押すと、橋下氏は「2030年からカジノが始まれば、カジノの売り上げから毎年1000億円入ってくる」と自信たっぷりに語り、青木アナは「それって皮算用じゃないですか!」、東野氏も「話半分で聞いとこう」と笑いを交えつつ話を締めた。
万博のチケット販売総数は5月19日時点で1200万枚を突破。前週から約51万枚増加しており、特に午後5時以降に入場可能な「夜間券」の売れ行きが好調で、直近1週間では7万3000枚以上が販売された。
赤字回避ラインは1840万枚とされており、到達できるかどうかは依然不透明。ただ、仮に赤字が出たとしても、「大阪府・市が補填する」という橋下氏の発言は、その可能性を示唆するものと言えるだろう。
(鈴木十朗)