安倍元総理「国葬とカネ」闇カラクリを暴く(1)警備費は8億どころか23億円以上!?

 7月8日に凶弾に倒れた安倍晋三元総理(享年67)の国葬(国葬儀)が9月27日に日本武道館で実施される。内閣判断、つまり岸田文雄総理(65)の決断で決まったものだが、一連の旧統一教会問題や立法府での議論がなかったことで、国論を二分する激論となっている。さらに国葬の「経費」についても、疑問が投げかけられている状況なのだ。

 国葬を間近に控えた今、なぜ「経費」の問題が噴出しているのか? 政府は当初、国葬にかかる経費を2億4940万円と発表していた。しかしマスコミや世論から精査を求める声が高まると、9月6日に松野博一官房長官(60)が会見を開き、新たに16億6000万円と7倍近い〝急増〟になったことを発表したのだ。

 その詳細はページ下部のとおりだが、一番の問題は「警備費」の約8億円である。元警視庁警視で警備畑を歩んだ危機管理コンサルタントの江藤史朗氏が言う。

「6日の会見で松野官房長官は警備費の内訳を〝道府県警〟からの派遣の旅費・超過勤務手当(約5億)、待機所の借り上げ費(約3億)と発言しました。ここでポイントとなるのは道府県警と述べたこと。つまり警備の主となる警視庁の人数が入っていないのです。ここを入れると入れないのでは大きな違いが出ます」

 江藤氏によれば、国葬規模の警備の場合、特に当日とその前後は、警視庁4万5000人のほとんどが任に当たるという。

 一方、地方からの応援人数はおよそ警視庁の半分。もちろん、お膝元である警視庁は道府県警とは違って旅費の負担はないが、超過勤務手当は応援人数の倍は優にかかり、そこがスッポリと抜け落ちているのだ。

「警視庁の警備本部は、9月20日を過ぎた段階で(警備のグレードが上がり)警察官の勤務が完全に二交代になります。24時間勤務して交代、という形ですね。当然、そこには超過勤務手当も発生します。そして当日は、さらにグレードが上がった最高警備本部が立つ。恐らく午前9時頃からだと思いますが、そこから国葬儀が終了するまでは、警視庁全員で任務にあたることは決まっている」(江藤氏)

 つまり、概算の経費を出そうと思えば、簡単に出せるはずなのだが─、

「予算は一般的に概算を取るわけですよ。今回の国葬で、その概算を一番取りやすいのは現段階では警視庁です。道府警から来る方は当初ははっきりとした人数もわからない。今、一生懸命、各管区が調整を取りながら人数をそろえている段階だと思います。それではっきりした数(予算)が出ないのはしかたがありません。でも、警視庁に限ってはわかっているわけですからね。それを政府がことさら外して発表しないということは、(予算を)ごまかしているのでは? と勘ぐられてもおかしくないですね」(江藤氏)

 ちなみに、警察官の超過勤務手当は1日約5000円。これに食費1食あたり約1000円(×3食)、そして補食費(栄養ドリンクなど)も加わる。

 もっともこれは巡査クラスの最低限の金額で、警部補など役職が上がれば額は割増しされる。また、道府県警約2万人の宿泊費(5000円)等を含めれば、警備費は8億円どころか23億円以上かかり、全体の国葬費用の合計は31億円以上も必要になってくる。

「国葬などの国の行事の場合、東京都管轄の警視庁も超過勤務手当等含め、かかる予算は別建ての会計になります。国の全額負担が原則です」(江藤氏)

 要するに、全て国民の税金が使われるのだ。

<政府が発表した国葬の主な費用と内訳>

【会場費:2億4940万円(閣議決定)】
・設営費:2億1000万円
・日本武道館の借り上げ費:3000万円

【警備費:約8億円】
・道府県警の部隊活動費等:約5億円
・車両や待機所の借り上げ等:約3億円

【海外要人の接遇費:約6億円】
・日本滞在中の車両の手配等:約5億円
・在外公館職員の一時帰国費:約1億円

【自衛隊の儀仗隊の車両借り上げ費等:1000万円】

合計:約16億5940万円

*安倍元総理「国葬とカネ」闇カラクリを暴く(2)に続く

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