「生きていく上で思い通りにならない状況は多い。それでも生きていく」と女性誌のインタビューで語っていた女優の江口のりこ。〝思い通りにならない〟ことの1つが、番組宣伝のためのテレビ出演のようだ。
7月6日配信の「NEWSポストセブン」が江口の〝番宣嫌い〟を報じた。過去にバラエティ番組で「本当に番宣って何の効果もないと思う!」と発言しており、出演した4月期ドラマ「悪女(わる)〜働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?〜」(日本テレビ系)の番宣で日テレの各情報番組をはしごしたときも、乗り気ではないように見えた。しかし、記事によれば江口の〝効果がない〟という言い分も一部のドラマ関係者は的を射ていると認めているという。
番宣嫌いは江口だけではなく、俳優の山田孝之もそうだった。2018年8月放送のトーク番組「ボクらの時代」(フジテレビ系)に出演した際、番宣について「なんでこんなことしなきゃいけないのだろうか」と本音を吐露した。
また、女優の西内まりやは17年3月放送のバラエティ番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)に主演ドラマの番宣で出演。番組ではお笑い企画のVTRが流れ、それを見て楽しんでいるスタジオの出演者の顔がワイプで抜かれていた。通常、自分の顔が映ったらオーバーな表情を見せるが、西内はほぼ無表情。視聴者からは〝番宣で来ているのにやる気が感じられない〟などと酷評された。
俳優の大泉洋はもっと過激だ。20年2月、主演映画の公開記念舞台挨拶に登壇したときのこと。番宣について「これ、意味あるのかなって(笑)」とバッサリ。番宣に出るほど、それだけでおおよその内容がわかり、「(番宣を)見ている人も『(もう)劇場に行かなくていいか』ってなりかねない」と、番宣によってお腹がいっぱいになることを指摘した。
「テレビ局の情報番組やバラエティをはしごする番宣は俳優に大きな負担となり、ギャラもさほど多くはありません。いわば、ボランティア活動のようなものです。番宣に出たからといって、それが視聴率や観客動員数につながるかといえば疑問です。しかも番宣に出ても作品よりプライベートな質問をされることが少なくなく、恋愛スキャンダルなどを抱えていたら、もう大変でしょう」(芸能記者)
やっぱり江口の言う通り、生きていく上で思い通りにならない状況は多い。
(石田英明)