「コスト高と赤字増に耐えられない」ついにJR北海道が北海道新幹線「函館駅延伸」にNO!

 俳優・大泉洋の実兄で知られる、大泉潤・函館市長の悲願でもある北海道新幹線の「函館駅乗り入れ」。

 だが、JR北海道の綿貫泰之社長は4月17日の定例会見で、新函館北斗~函館間には「快速はこだてライナー」があること、さらに函館市の調査結果で触れられていなかった車両費の問題などを挙げ、「厳しい経営状態から新たな負担はできず、事業主体になり得ない」と発言した。事実上の「NO」を突きつけた格好だ。

「工事費は函館市が負担するとしていますが、乗り入れするとなると綿貫社長が指摘したように、車両費に加えて路線の管理維持、人件費など、JR北海道にも大きなコスト負担がかかります。しかし、それ以前の問題として、北海道新幹線は大赤字路線なんです」(経済誌記者)

 ちなみに22年度の北海道新幹線(新青森~新函館北斗)の営業損益はマイナス128.8億円。23年度は現時点で公表済みの第3四半期までは前年度より回復傾向にあるが、それでも100億円前後の赤字になる見通しだ。

「実際、この区間は繁忙期以外の乗車率は低く、時間帯によっては車内に数人しか乗っていないことも珍しくありません。札幌まで延伸開業すれば、飛行機の利用客が新幹線に流れてくる見込みもありますが、赤字解消には程遠い。函館に乗り入れても、利用客こそ増えるものの、『赤字がさらに膨らむ』と懸念する専門家もいます」(前出・記者)

 現在、青森駅から函館駅まで移動する場合、JRだと片道8560円だが、フェリーなら片道2200円から。港までのバス運賃を含めても6000円近く安く、フェリーのほうが移動手段として支持されている。

「新函館北斗~函館の現在の運賃は440円です。ところが、新幹線乗り入れが実現すれば同区間の運賃は大幅に値上げされるはず。乗り換えの手間がなくなるのは便利ですが、利用者によっては割高に感じてしまうかもしれません」(前出・記者)

 大泉市長は23日の会見で「全否定されたわけではない」と語ったが、この状況を覆すのは簡単ではないようだ。

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