コロナ感染芸能人の「デタラメ申告」療養白書【上】大物ミュージシャンの意外な一面

 コロナ第6波はピークアウトした印象が強いが、テレビのワイドショーではたびたび、芸能人や有名人のコロナ感染が話題に上る。そこで問題となるのが、彼らのプライバシー。陽性判定が下されると、立ち回り先や交遊関係を保健所などに包み隠さず話さねばならない。コロナウイルスが女優や芸人たちを明るみにした結果、数々の「デタラメ申告」が判明していく─。

 2月上旬、都内のクリニックがザワついた。

「生きているのか、亡くなっているのか。安否確認が取れない!」

 そう言って、コロナ診療にあたる医師は頭を抱えたという。

「かつては彼の作った曲を聴かない日はなかったほど。そんな大物ミュージシャンであり音楽プロデューサーが、コロナ陽性になったのです。ところが、主治医のカルテに書かれていた住所と連絡先は、以前に住んでいた高級マンションのものだった。病状が悪化していないか確認のために医師が連絡しても、あるいは保健所が電話をしても、繋がらない。まさか自宅でコロナをこじらせて孤独死しているのではないかと、焦りの色を隠せなかったようです。現場は最悪の事態も考えたのだと‥‥」

 保健所スタッフらの大騒動の末、住民票などから別の区に転居していることが判明。現在、面倒を見ている知人を通じてようやく連絡が取れ、病状も大事には至らなかったという。

「緊急連絡先や近親者の連絡先が白紙だったそうです。はからずも、彼の孤独な身の上が明らかになりました」(コロナ診療医師)

 プライバシー情報を知られたくない。業界との交流を断ち、世を忍んで生活していたのだろう。なのになぜ、コロナウイルスを拾ってしまったのか。

「芸能人に陽性患者が多いと感じるのは、一般人と違ってコロナ感染すれば発表されることになるためだとも言えます。人気者ゆえに目立つということもあるでしょう。ですが、一番の原因はテレビ局や撮影所、音楽スタジオの劣悪な環境。撮影所や音楽スタジオは録音時に雑音が入らないよう防音設計されているため、窓も換気扇もありません。いわゆる三密空間です」

 こう話すテレビ局関係者ですら、局内や撮影スタジオの澱んだ空気には躊躇するという。

「常にホコリが舞い、換気もできない。そんなスタジオ内でパーティションなんて何の意味もありません。撮影スタッフや関係者はマスクをつけていますが、芸能人はウイルスだらけかもしれないスタジオでマスクをつけずにトークを展開したり、歌ったりするわけですから、より多くのウイルスを吸い込みやすい。まん延防止期間中にハメを外しているから感染するのではなく、芸能人はむしろコロナの被害者という一面もある。それなのにコロナ感染が判明すると『ご迷惑をおかけしました』と謝罪するのは、実に気の毒な気がしますね」

 人気者ゆえに、人前でマスクを外す機会も多い。サービス精神が旺盛な志村けんや千葉真一が命を落としたのは、まさに悲劇と言えるのかもしれない。

*コロナ感染芸能人の「デタラメ申告」療養白書【下】につづく

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