エンゼルスも参戦!MLBで鈴木誠也の争奪戦が激化、「カネ」「メンツ」の二択に!?

 メジャーリーグ球団が全業務を停止するロックアウト状態となったことで、鈴木誠也外野手は「究極の二択」を迫られることになりそうだ。

「米メディアは毎日のように鈴木関連のニュースを報じています。ロックアウトのため、今オフはどの球団も選手獲得の交渉に長く時間を割くことはできません。鈴木もポスティングシステムに定められた日数があります。今オフのいちばんの関心事が鈴木で、ロックアウトされた状況により、獲得を狙う球団が提示する条件を上乗せしたとか…」(米国人ライター)

 米サイト「スポーツトークATL」(電子版)によれば、「獲得総額が1億ドル(約114億円)を超える」と報じ、潤沢な資金のないいくつかの球団が争奪戦から脱落するとも伝えていた。

「総額1億ドル超えとなれば、07年のイチローを上回る日本人野手ナンバー1となります」(スポーツ紙記者)

 そんなマネー戦争のなかに割って入りそうなのがエンゼルスだという。大谷翔平の二刀流をサポートしてきた実績を鈴木サイドにアピールするようだが、エンゼルスの参戦は鈴木の“メジャーデビュー”の時期にも影響してきそうだ。

 ビッグマネーが動くとなれば、ヤンキース、レッドソックス、メッツなどの大都市球団か、ドジャースなどの金持ち球団が思い浮かぶ。ただ、「総額1億ドルの選手」ともなれば、試合出場したらすぐに結果を求められるだろう。鈴木にとっては重圧だ。

「就労ビザは契約してからでないと申請できません。このロックアウト状態を重ねて考えると、鈴木のチーム合流は3月までズレ込む可能性もあります」(同前)

 その場合、大都市球団なら、オープン戦に出場できない代わりに、マイナーリーグでの調整を提案するだろう。大都市球団は優勝を義務付けられているので、調整目的で鈴木をペナントレース序盤から出場させるわけにはいかない。しかし、エンゼルスなら違う。大谷を1年目からレギュラー扱いしたように、「ともに試合のなかで成長していく」という気質だ。

 鈴木の米挑戦がカネ優先でないことは明らかだが、交渉する球団によって年俸額も大きく違ってくるだろう。
 
「エンゼルスは鈴木を獲得し、レギュラー外野手をトレード放出し、課題だった先発投手を獲得する二段構えのようです」(同)

 ポスティングシステムで認められた交渉日数は、30日間。11月16日に申請し、30日間のカウントダウンは17日から始まった。12月1日にロックアウトに突入したので、鈴木に残されたのは「あと16日」。マイナー経由で万全を期すか、それとも、調整不足でもメジャー開幕戦にこだわるのか…。鈴木の二択に注目だ。

(スポーツライター・飯山満)

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