エンゼルスの「大型補強」で夢のバッテリー誕生!? 大谷翔平“二刀流”封印も…

 二刀流にとって、「明」と「暗」のニュースが同時に飛び込んできた。

 大谷翔平が日本の共同通信社のオンライン取材に応じ、オフの練習予定や来春キャンプに向けた投打の練習メニューなどを語った。懸念される「投手の復帰時期」だが、10月上旬にキャッチボールを再開したことは既報通り。時折、ブルペンの傾斜を使った軽い投げ込みも行っているとのことだが、その「投手・大谷」にも影響するエンゼルスの補強策も伝わってきた。

「メジャーリーグを代表するベテラン捕手のヤディエル・モリーナがフリーエージェント権の行使を決断しました。カージナルス一筋21年のスラッガーでもあり、米ファンは驚いています」(米国人ライター)

 その移籍先として有力視されているのが、エンゼルスなのだ。

 そもそも、モリーナは2018年1月に3年契約を交わしたが、「この契約が終わったら、引退する計画」とも発言している。

 しかし、契約最終年である今季は一連の新型コロナウイルス禍で試合数も減り、完全燃焼することができなかったのだろう。もっとも、カージナルスも興行収益が激減し、チーム功労者の思いに応えられそうにないが…。

 モリーナの代理人は「カージナルスからの慰留交渉があった」とし、一方で「他3球団のオファーを受けた」とコメントしている。11月3日(現地時間)のMLB公式サイトによれば、「エンゼルス有力」と伝えていた。

「エンゼルスのベテラン、アルバート・プホルスがモリーナの長年の友人なんです。プホルスの存在が決め手になりそう。二刀流の大谷とモリーナがバッテリーを組むとなれば、米国ファンにとって、ワクワクする夢のような話です」(前出・米国人ライター)

 投手・大谷もモリーナに受けてもらうとなれば、「一刻も早く復帰したい」と考えるだろう。しかし、モリーナの移籍はプラス材料ばかりではない。カージナルスは指名打者制のないナ・リーグだが(20年はコロナ特例でDH制)、来季39歳になる年齢を加味すれば、その打撃力を活かしてエンゼルスでは「DH兼任」ということも十分に考えられる。

「野手・大谷」の指定席は、DH。大谷は左打ち、モリーナは右打ちのスラッガーでタイプは被らないが、野手としての出場試合数は減るかもしれない。

 大物捕手との交渉次第では、来季の二刀流は「投手」に比重を置いたものとなりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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