現役時代、滅多に人を褒めない落合博満氏から天才打者と絶賛され元広島・前田智徳氏。23年間のプロ生活ではタイトルとは無縁ながら通算2119安打、生涯打率.302の90〜00年代を代表する外野手だ。
13年に引退した後は、新聞・テレビの野球解説者を務めているが、最近はYouTuberとしても活躍。テレビ朝日のスポーツ公式チャンネル内に自身の動画コーナー「前田智徳『野球の話をするんじゃ』」を配信。今年2月にスタートし、これまで50本以上を投稿している。
そんな前田氏の野球以外の特技といえばゴルフ。ハンデ0のプロ並みの実力を持ち、10月に行われた「中国ミッドアマチュアゴルフ選手権」では2位に4打差をつけての優勝、11月の国内最高峰の大会のひとつ「日本ミッドアマチュアゴルフ選手権」では8位入賞を果たしている。実は、球界関係者の間では彼がゴルフのシニアプロとして転向するのではないかという噂が飛び交っている。
「実は、11月27日配信の動画で来年のシニアツアーへの参戦を明言しています。ただし、本格的なプロ転向ではなく、アマチュアとして主催者推薦などでトーナメント出場を目指すのでしょう」(ゴルフジャーナリスト)
しかし、スポット参戦した大会でトップシニアプロ相手に上位に食い込む好成績を挙げれば事情は変わってくるかもしれない。ちなみに、20年の日本シニアオープンで優勝し、同年のシニア賞金王となった寺西明プロがプロになったのは49歳だ。
「甲子園優勝投手で元西鉄(現西武)のジャンボ尾崎以外にプロゴルファーに転向したプロ野球選手は、西村公一(元阪神)や津野浩(元日本ハムほか)など複数います。アマチュアトップクラスの実力を持つ前田氏ならシニアで通用する可能性は十分あります」(同)
バットではなくゴルフクラブに変えても天才的な打撃センスは健在なのか、来シーズンの新たな挑戦を見守りたい。