ダービーは日本の主流レースで、父系はサンデーサイレンス系かキングマンボ系が強いレース。過去3年の1~3着馬も全て父がサンデー系かキングマンボ系でした。
ただし、出走馬のほとんどが該当してしまいます。
そこで勝負を決めるのが「スプリンターの血」。軽い馬場で行われるダービーでは「芝1200メートルのGⅠでも活躍できるスピード」を補強された馬が有利なのです。
ダービー上位馬の配合を振り返ってみましょう。
去年の勝ち馬ワグネリアンは、父がサンデー系ディープインパクト。祖母ブロードアピールが「芝1200メートル重賞」勝ち馬。2着エポカドーロは、父がサンデー系のオルフェーヴル。母ダイワパッションは、フォーティナイナー産駒で、芝1200メートル重賞勝ち馬。
フォーティナイナーは、日本の芝1200メートルでサンデーやキングマンボ以上に実績を残す血統です。
過去5年のJRAスプリントGⅠでは、勝ち馬の50%以上がフォーティナイナー系。高いスプリント性能を示しています。
一昨年の勝ち馬レイデオロも、父がキングカメハメハ。祖母レディブロンドは芝1200メートルで5連勝。祖母の父シーキングザゴールドは、スプリンターズSで産駒が1、2着を独占したこともあるスプリントの名血です。
16年もサンデー系のディープインパクト産駒が1、2着。マカヒキとサトノダイヤモンドの母系は、どちらも軽い馬場へのスピードを強化するアルゼンチン血統。マカヒキは母父フレンチデピュティ、サトノダイヤモンドは母父ダンチヒ系。いずれも芝1200メートル適性が高い系統です。
今年の出走予定馬では、ダノンキングリーが父ディープインパクト。母父が米国型ノーザンダンサー系でスプリント指向のスピードを強化するストームキャット系です。
サートゥルナーリアは、父がスプリント戦で実績を残したロードカナロア。母は芝2400メートルGⅠを勝ったシーザリオで母父がダービー馬。従来のダービー血統とは逆の父と母のパターンを入れ替えた配合です。
アーモンドアイに代表されるように、ロードカナロア産駒は母馬の芝2400メートルGⅠ適性が高ければ、同距離で高いパフォーマンスを発揮できる配合。若駒限定戦では、軽い馬場の芝2400メートル向きの血統です。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。