王室を離脱したヘンリー王子が、エディンバラ公フィリップ殿下の葬儀に参列するため、1年ぶりに英国に戻ったのは4月17日のこと。だが、チャールズ皇太子以下、アン王女、ウィリアム王子らが参加し、ウィンザー城からセント・ジョージ礼拝堂まで歩く際には、2人の王子の間にアン王女の息子ピーター・フィリップスが配置されるなど、ヘンリー王子がすでに王室から外れていることをあからさまに示す演出がとられたことも話題になった。 英国王室に詳しいジャーナリストが語る。
「実は、今年3月放映のメーガン妃へのインタビューで明かされた、『子どもの肌の色を心配したという人物』というのは、名指しこそしていないものの、叔母にあたるアン王女を指していることは間違いない。そんなこともあり、アン王女と叔父のエドワード王子夫妻は怒り心頭で、葬儀でも一貫してヘンリー王子を無視し続けたと言われています。この仕打ちには、さすがに、ヘンリー王子もいたたまれなかったのではないでしょうか」
結局、21日の女王の誕生日を前に逃げ帰るように帰国。メーガン妃が待つ、モンテチトの邸宅へ直行したと伝えられた。
ところが、そんなお騒がせのヘンリー王子に、アメリカの企業から、一風変わった「肩書」が与えられ、英米メディアで大きな話題になっている。前出のジャーナリストが語る。
「ヘンリー王子は王室を離脱したものの、今後も奉仕活動を軸にして積極的に社会と関わっていきたいという意向を示していました。そんな中で、友人を通して知り合ったのがサンフランシスコに本社を置く『BetterUp』という会社のCEOアレクシ・ロビショー氏だった。同社は、コーチング(リーダーシップ教育)に携わるスタートアップ企業ですが、幼い頃、母親のダイアナ妃を事故で亡くした精神的な不安から、王子自身も長い間、メンタルヘルスの問題を抱えて生きてきましたからね。そんなことから、CEOのロビショー氏と意気投合。その流れで事業や組織の運営に関わってほしいとの申し出があり、名ばかり役員でなく、『Chief Impact Officer』(チーフ・インパクト・オフィサー)、つまり、主席看板役員という肩書で会社に正式参加することが決まったという話です」
まさに、捨てる神あれば拾う神あり。これで、話が終われば何の問題もなかったのだが、そこはお騒がせなヘンリー王子のこと。なんと、その役職名が話題となってしまったのだ。
「実はこの『チーフ・インパクト・オフィサー』は英語で略すと『CHIMPO』となるのですが、これをローマ字読みすると、日本語では男性シンボルの意味になる。すると、そんな情報があっと言う間にSNSで広がり、《年齢に関係なく『CHIMPO』という言葉はいつも笑顔になるよね》《今彼はロイヤル『CHIMPO』になるってこと?》《彼が日本に来てお偉いさんたちに『CHIMPOです』と自己紹介したらどうなるんだろう》といったコメントを、ニューヨークポストなどがこぞって報道。それが日本のメディアでも紹介され、話題が飛び火してしまったというわけです」(前出のジャーナリスト)
報道を受け、日本でもSNS上は《ヘンリーありがとう。大笑いして免疫力上がったわ》《会社の「大事なトコロ」であり「シンボル」でもあるから、あながち間違ってはいないのでは》《もし降格して主席ではなくなったらCHMPOがIMPOになるのか。恐ろしい。笑》などなど大喜利状態。ただ、このところダーティーな話題ばかりだっただけに《最近ヘンリー関連の記事は批判ばかりだったから、笑えてよかった!》といった意見も。
同社でのヘンリー王子の仕事は「人々の生活に影響を与える手助けをする」ことなのだというが、そういう意味では、役職名だけで、すでに大きな影響を与えた感もあり、今後の仕事ぶりが楽しみだ。
(灯倫太郎)