「記録的な大雪で人手が足りない」除雪車運転手の給与事情と必要な資格とは?

 世界的に暖冬だった昨シーズンに比べ、今シーズンは日本のみならず北半球各地で大雪に見舞われている。そんなときに大活躍するのが除雪車。日本でも雪国ではよく見かけるが、実は運転手の数が不足しており、除雪作業に遅れが生じる大きな原因になっている。

 そんな除雪車運転手だが、冬季限定ということもあって必要な資格さえあればアルバイトでもOK。そのため、副業もしくは失業期間中の一時しのぎとして働いている者も多いそうだ。

 ちなみに除雪車といってもブルドーザータイプや前方に回転式の羽根があるロータリー車、除雪用ブレードが車体の下に付いているグレーダータイプなどさまざま。いずれも特殊免許が欠かせないが、種類によって必要な免許は異なる。ただし、除雪作業を行うには運転免許とは別に国土交通省の「除雪機械運転員資格基準」にパスし、日本建設機械施工協会(JCMA)が開催する道路除雪講習を受講しなければならないという。

 数年前から除雪車の運転手として働くKさん(40代)の本業は農家。もともとブルドーザーの特殊免許は持っていたそうで、畑仕事のない冬場限定の仕事として始めたとか。

「今シーズンは記録的な大雪で私のような期間限定で働く人間を雇い入れても人手が足りません。ここ1カ月は週6出勤で休みもほぼないですが、まとまった収入にはなっています」

 日給は除雪車の種類、夜勤の有無にもよるが1万〜1万5000円と副業としては手堅い。今年は例年より遅くまで雪が残っている可能性が高いため、例年以上に稼げる見込みが高いようだ。

 転職事情に詳しいライターは、「特殊車両の免許取得者は、除雪車以外に運転できる車両が多いので通年で働くことも可能。土木など一部の業界では重宝される人材」と話す。

 コロナ不況で職を失ったり、収入が大幅ダウンした人は少なくない。副業と転職、どちらにも使える資格だし、今年は間に合わなくても来年以降に備えて免許取得を目指してみるのも悪くないかもしれない。
 
(トシタカマサ)

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