積雪で「立ち往生」が続発!極寒対策で売れている意外な車内アイテムとは?

 昨年末から日本海側の山沿いを中心に大寒波が襲来。新潟県をはじめ、福井県、富山県内の主要道路では、積雪による車の立ち往生が相次いでいる。雪国在住ならともかく、大雪に慣れていない首都圏ドライバーが豪雪地帯を訪れ、立ち往生してしまうことは珍しくないが…。

「実は首都圏に住んでいるとあまり意識することはありませんが、山間部ではいまだに通信圏外の地域が少なくありません。そんな場所で立ち往生してしまった場合、ロードサービスを呼ぶのも難しい。仮に電話がつながったとしても状況によっては救援車が到着するまでに何時間もかかってしまうことは、よくある話。つまり、豪雪地帯で立ち往生した場合は、長時間の待機時間をいかに耐えるかがカギを握ることになります」(モータージャーナリスト)

 雪の中で立ち往生した場合、救助が来るまでの時間、じっと車の中で待つことになるわけだが、そこには大きな危険があるという。

「暖をとるため、エンジンをかけっぱなしにするケースが多いのですが、車が雪に埋まった状態でエンジンをかけ続けると、排気ガスが行き場を失い、車内に一酸化炭素が充満してしまい、過去にはそれが原因で死亡した例もあります。そのため、エンジンをかけ続けるのであれば、定期的な換気とマフラー周りの雪を1時間に一度除雪することを心がけたほうがいいでしょう」(前出・モータージャーナリスト)

 むろん、エンジンをかけ続ければガソリンは消費する。しかも、停車したままということで、バッテリーに不具合が生じる場合も少なくないという。燃料を節約するためにも、暖房のオン・オフはこまめにしたほうがいいようだ。そこで、車内の極寒をしのぐアイテムに注目が集まっているという。

「今、Amazonをはじめ、アウトドアショップ、ホームセンターなどでバカ売れしているのが、車の電源が使える電気毛布です。もともとは車中泊用のアイテムとして販売されていた商品ですが、このところ大雪による立ち往生がニュースになっていたこともあって、緊急時の装備品として一気に需要が高まったようです」(前出・ジャーナリスト)

 車載用の電気毛布には、DC12Vのシガーソケットに差し込んで使用するタイプや、カーチャージャーやモバイルバッテリーからも給電できるUSB充電式など様々。用途や好みに応じて選択すればいいが、購入の際には「消費電力」も重要なポイントになるという。

「家庭用の家電で比較しても、電気毛布はエアコンのおよそ20分の1と言われています。狭い車内で1人が暖を取るには最適のアイテムでしょう。EV(電気自動車)が立ち往生したケースでは、1キロワット以上を消費する暖房は充電直後でも30時間ほどしか使えないというデータもあり、近い将来、雪国では必須アイテムになるかもしれません」(前出・モータージャーナリスト)

 加えて、簡易携帯トイレを乗せておけばさらに安心だ。日頃からの防災意識が、いざというときに役立ちそうだ。

(灯倫太郎)

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