12月中旬以降、西日本から東北地方の日本海側や北海道で度重なる大雪に見舞われ、鉄道や飛行機など公共交通機関の遅延や欠航・運休が相次いでいる。年末年始も天気は荒れ模様で、帰省ラッシュや実家からのUターンラッシュに重なる可能性も大いにある。
しかしその場合、鉄道会社や航空会社からの補償はどうなるのか、その内容については知らない人も多いだろう。まず飛行機の場合、大雪や台風など悪天候によるものであれば自社便なら他便への振り替えが可能で、変更不可の割引航空券も特例として適用される。もちろん、キャンセルもでき、いずれの場合も手数料は取られない。
「空港では手続きをするため、チケットカウンターには長い行列ができ、長時間待つこともあります。でも、わざわざ並ばなくても航空会社のサイトやアプリ上でも行えるため、こちらで手続きすることをオススメします」(旅行誌編集者)
また、欠航に伴い延泊が必要になった場合の補償はないが、これは国内線の話。国際線であれば航空会社によってはホテルと食事、空港との送迎を用意してくれる。こうした補償が一切ない格安航空会社(LCC)でもクレジットカードの付帯保険、海外旅行保険で欠航に伴う延泊分の宿泊代は後で戻ってくる。
あと、LCC以外の国際線は大幅な遅延の際に空港内のお店で使える「ミールクーポン」、または食事の現物支給がある。国内線でもJALやANAから配られることもあるが、対象となるのは機材トラブルによる遅延。大雪など自然現象が原因だといくら遅れてももらえないので覚えておきたい。
そして、JRは新幹線や特急列車が2時間以上遅れると特急料金が返金となる。この際、予定を変更して途中駅で下車すれば、本来の目的地までの差額分の運賃、出発駅に引き返せば運賃の全額がそれぞれ払い戻しに。さらに乗車後の大幅な遅延であれば、緊急措置として飲食物が配られることもある。
「なお、注意が必要なのはホテルとのセットプランで購入した時。航空会社や鉄道会社ではなく申し込んだ旅行会社が窓口になり、キャンセルの手続きはそちらで行います。各旅行会社の規約に沿って進められ、手数料が発生するケースもあります」(前出・編集者)
何も起こらないに越したことはないが、いざという時に困らないよう頭の片隅にしっかり入れておこう。