40時間の立ち往生も!? 年末年始の「大雪」までに常備すべき車中アイテム

 12月16日から18日に降り続いた記録的な大雪によって、関越自動車の湯沢IC(新潟県)付近で乗用車やトラック約2100台が立ち往生した。読売テレビ「ミヤネ屋」の名物レポーターが40時間以上にわたって「車中生活」を強いられたことが話題となったが、実は、この年末年始も再び大雪に見舞われる可能性が高い。

 12月24日の記者会見では、気象庁・異常気象情報センターの中三川浩所長が「前回の寒気より1ランク強い寒気が予想される」と警戒を呼びかけた。しかも、北日本から西日本の日本海側の広範囲に及び、その規模は“5~6年に一度のレベル”だという。

 年末年始の旅行や帰省を自粛する人が多いとはいえ、国民全員が自粛するわけではない。それに買い物などのちょっとした外出の際に雪で動けなくなることもあるだろう。実際、2013年には北海道の道東で車が暴風雪で立ち往生。計8人が凍死などで亡くなっており、こうした事態だけは避けなければいけない。

 ただし、立ち往生に備えて車に必要なアイテムを用意しておけば長期化しても安心だ。凍死のリスクも回避することができる。

 まず絶対に常備しておきたいのは除雪道具。車内のスペースには限りがあるので折り畳み可能なもので構わない。車の周囲に雪が積もってしまうと身動きが取れなくなり、さらに排気口が詰まると車内で一酸化炭素中毒を起こして命にかかわる危険もある。そのため、定期的な車外での除雪は欠かせない。

 あと、防寒用に重宝するのがアルミシート。アウトドア用品や防災グッズとしても需要があるが、雪で立ち往生すると給油や充電ができない。今回の関越道のように長時間動けない場合、ヒーターを車内で長時間稼働させると残量次第では燃料切れの恐れもある。節約のためにこまめに暖房を入れたり切ったりする必要が出てくるが、アルミシートにくるまればかなり暖かい。別に毛布でもいいが、こちらは普段畳んでおけば場所を取らないのでぜひ置いておきたいところだ。

 あと、食料や飲み物もあれば助かる。運転中につまむ用のお菓子だったとしてもいざという時には貴重な食料になるはずだ。

 ただし、首都圏など日頃雪の降らない地域に住んでいる人は、大前提として雪道用のチェーンは是非積んでおきたい。雪国に行かなくても自分の住んでいる場所に雪が積もれば、ノーマルタイヤでは動けないからだ。

 最近は地震などに備えて防災グッズを家に常備する人は増えたが、同様に車にも冬場の立ち往生に向けてアイテムを備えておきたい。巻き込まれてから後悔しても遅いのだ。

(高島昌俊)

ライフ