ギャンブルにおける勝率の目安とひとつとなるのが還元率。公営ギャンブルの競馬や競輪、ボートレース、オートレースの還元率は約75%。1万円の投資に対し、7500円の払い戻しが期待できるというわけだ。
もちろん、必ずしもその通りになるわけではないが、還元率が約45%の宝くじよりは儲かる可能性がある。ただし、そんな公営ギャンブルよりも還元率が高いとされているのが、パチンコとパチスロだ。
売り上げなどのデータを管理するホール向け機器の製造メーカーは、市場売上や粗利の推計を毎年公表しており、それをもとに還元率を計算すると約85%。かつては90〜95%と現在より高かかったと言われており、つまりお客へのリターンが下がったことを意味する。
これについて同業界に詳しいジャーナリストは、「昔に比べると新台入替を頻繁に行わないとファンをお客を確保できず、パチンコもパチスロも1台あたりの単価が40〜50万円と高額で設備投資のコストが膨らんでいる」と指摘。しかも、一時30兆円産業と謳われた市場規模は半減しており、各ホールの売り上げも落ち込み、還元率を抑えなければ経営を維持できなくなっているという。
「それにこの還元率は1年を通じてのもので、今はパチスロだけでなく一部のパチンコ機も設定で確率を変えられるため、売り上げをある程度コントロールできます。そのため、還元率は100%前後の日もあれば、逆に50%を切るような徹底的に搾り取る日もあります」(前出・ジャーナリスト)
ちなみに黙っていてもお客が集まる土日祝日の還元率は、どのホールも低い傾向にあるとか。多くの企業が給料日に設定している毎月25日の次の週末は、「出ない」「勝てない」とファンの間では以前から言われているが、これは店側が還元率を抑えているからだ。
「これに対して公営ギャンブルは運営元が開催日によって還元率を意図的に変えることは仕組み上できません。そのため、週末や祝日に限定すれば、確率的に競馬や競輪などのほうが勝ちやすいと言えるでしょうね」(前出・ジャーナリスト)
パチンコやパチスロで週末なかなか勝てないという人は、思い切って違うギャンブルで勝負してみるのもよさそうだ。
(トシタカマサ)