11月27日、YouTubeの投げ銭機能「スーパーチャット」による収益で世界1位になったことでも話題となったVTuberの桐生ココが自身のツイッターを更新。「桐生ココは、桐生ココを守るために、しばらく活動を休止いたします」と宣言したことで、ネット上では中国人ユーザーに対する批判が数多く寄せられている。
桐生は9月25日のYouTubeでの生配信で、どの国の視聴者が多いのかYouTubeのアナリティクスを公開。ランキング上位の国を読み上げていったところ、2位に台湾がランクインしていた。すると中国人ユーザーが《桐生ココが台湾をひとつの国として扱った》と激昂。問題のシーンは中国の動画サイト「bilibili」にも転載され、大炎上したのだ。
これに、桐生が所属するVTuber事務所「ホロライブプロダクション」の運営会社は「一部地域に在住の方に対する配慮に欠けた発言があった」と謝罪、桐生は9月27日から3週間の謹慎処分が下されたのである。そして10月18日から配信活動を再開していたのだが、中国人ユーザーと見られるアカウントからの荒らし行為や住所の特定をほのめかす書き込み、さらには殺害予告などが寄せられており、桐生は今回、再び活動休止を選択したのだった。
「この騒動について、ネット上では《とにかく中国にかかわらないほうがいい》《中国マジで最低だわ》など批判が相次いでいます。というのも、そもそもYouTubeは表面上、中国では規制により観られないはずであり、桐生の生配信は中国人に向けたものではありませんでした。また、桐生はアナリティクスを公開しただけで、台湾を国として扱っていたのはあくまでYouTube側であり、桐生自身は中国や台湾の問題について言及したわけでもなかったのです。今回の一件については、運営会社の対応にも疑問が残りますが、中国人ユーザーによる非道な言いがかりに屈してしまったということもあり、世界各地にファンがいる桐生の活動休止は本当に残念でなりません」(ITジャーナリスト)
10月6日には米世論調査専門機関ピューリサーチセンターが先進国における中国の好感度が“過去最低”になったことを明らかにしたが、今回の一件で世界的な“中国離れ”に拍車をかけることになりそうだ。
(小林洋三)