他人に代わってスーパーなどで買い物を行う「買い物代行サービス」が存在感を高めている。
これまでは便利屋による業務の一環として行われていたサービスだが、店舗に赴いて購入作業を行う「買い物スタッフ」と、商品を依頼者に届ける「配送スタッフ」をそれぞれ独立した形で契約し、それらをオンライン上で管理するサービスが登場。
中でも「短時間で人気店舗の商品が届く」として脚光を浴びているのが、2017年に日本に上陸したシンガポール発の買い物代行コンシェルジュサービス「honestbee(オネストビー)」だ。
同サービスの特徴は、オーダーが入ると、指定されたスーパーの近隣にいるスタッフに、専用のスマホアプリを経由して仕事依頼が通知されるシステム。働き手にとっても、空いた時間に気軽に取り組むことができる新たな副業として注目を集めている。
どのような流れでスタッフとして登録することができるのか。
最初に同サービスの公式サイト下部の「ショッパー&配達員募集中!」の項目をクリック。同サービスにおいて「bee」とはスタッフを指し、買い物担当を希望する場合は「ショッパーbee」にチェックを入れる。
登録の際は、住所、氏名などを記入するほか、顔写真と身分証明書のアップロードが必要。そのため、事前に運転免許証や保険証をスマホのカメラで撮影しておけばスムーズに登録できる。その後、現場での面接と見学を経て、業務がスタートする。
買い物担当の報酬体系は完全出来高制のパートナー契約で、買い物1件につき500円。時給1000円のアルバイト制も用意されている。
買い物代行業務に際して、顧客の細かな要望に対応するため、専用アプリの使い方を習熟する必要がある。買い物担当はアプリの表示に従って買い物をしたあと、レシートをカメラ機能で撮影。さらに購入した商品をスーパー内で配達担当に手渡しすることで、一連の作業が完了する。
「ワリのよさを追求するのではなく、ストレスなく買い物を楽しみながらできるのが魅力の仕事ですね」
とは、複数の買い物代行サービスに登録している30代の主婦。続けて、稼ぐコツを明かすには、
「最近、徐々に依頼が増えているものの、ひっきりなしに仕事依頼が届くわけではないのが現状です。なので、買い物代行で安定して稼ぎたい人は、時給制を採用しているサービスに登録して、店舗で待機するのがベスト。単発の依頼をこなす場合、近所同士のお願いごとをマッチングする『エニタイムズ』というアプリでも買い物代行の依頼が交わされているので、並行して活用するのがオススメです」
自分の買い物の下見にもなる副業なのであった。
(もとおり・ひろゆき)