新型コロナウイルスの感染拡大により品薄が続く「消毒液」について、政府は転売禁止の対象とする方針を固めたことが明らかとなったが、ネット上では「あまりにも遅すぎる」と批判が相次いでいる。
「政府関係者によれば、事業者から規制を求める声が上がっていること、今後の経済活動再開で需要が増える可能性が高いことなどから、転売禁止の対象とすることを決めたといいます。消毒液には除菌シートやアルコール濃度が高い消毒液も含まれる見通しになっており、違反すると1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられることになるとみられています」(社会部記者)
しかし、これにネット上では、《遅きに失するとはまさにこのこと》《経済の再開で需要が増える? すでに需要はピークアウトしてるんですが…》《高濃度アルコールの酒を消毒用として認可した時点で消毒液が不足していることは明らかだったと思う》《次は2カ月後に体温計が転売禁止になったりして…ってマジで笑い話じゃ済まない可能性があるのが怖い》など辛辣な意見が噴出しているのだ。
「政府がマスクの転売を3月15日から禁止したときも『遅すぎる!』という批判があり、それから2カ月以上たってから消毒液を転売禁止など、遅いどころのレベルではありません。最近ではようやくスーパーやコンビニでもマスクを見かけるようになりましたが、未だにアベノマスクが届いていない家庭も多い。一事が万事の政府のスピード感のなさが、国民のコロナ疲れをいっそう加速させていると言ってもいいでしょうね」(ITジャーナリスト)
さらに5月19日には、日本が韓国から「消毒ジェル」の“偽物”をつかまされていた衝撃の事実が発覚。東京都の健康機能食品の輸入販売などを手掛ける企業が輸入した「ハンドクリーンジェル300ミリリットル」が、まったく消毒効果がないシロモノだったという。
「新型コロナウイルス対策として、一般的には70%以上のアルコール度数が有効だと言われています。問題となった韓国製の消毒ジェルのラベルには『71%配合』と書かれていたものの、実際の濃度はかなり薄く、調べたところ5%程度の商品もあったそうです。輸入業者も4月末から商品を回収しているとのことですが、これといったペナルティーはなく、消費者庁が景品表示法違反にあたるとして再発防止を命じる程度。これにはネット上でも《これは購入者が詐欺罪で告訴してもいいケース》《命に関わる商品で偽装するなんて信じられない》といった声が噴出。《アルコール度数5%って、最近人気の度数高めの缶チューハイより濃度が低いってこと? 韓国の消毒ジェル使うなら缶チューハイで消毒したほうがマシだな》といった声まであがりました」(ネットライター)
マスクだけでなない。消毒液関連の政策についても諦めの気持ちで見守るぐらいがいいのかもしれない。
(小林洋三)
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