開幕へ「日程ありき」で巨人・阪神が共闘宣言!「1カード6連戦」案も浮上

 オーナー会議の内幕が見えてきた。5月12日、オンラインで行われたオーナー会議は開幕戦の日程を決定させることができなかった。しかし、早期のペナントレース開催に向け、長年のライバルと目されていた球団が、一時休戦のタッグチームを結成していた。巨人と阪神だ。

「オーナー会議の前日に開かれた12球団代表者会議でもペナントレースを始めるために解消しなければならない『移動』の問題などが挙げられました。移動による感染の恐れもあり、具体的な日程は決められないというのが本当のところです」(ベテラン記者)

 そんな“消極的な意見”しか出ないなか、「日程を決め、それを目標に問題解決へ」と訴えたのが、巨人と阪神の出席者だった。ライバル球団同士が、単に意見が一致したわけではない。両球団は2カ月ほど前にもぶつかっている。それも、感情的になる一幕もあったというが……。衝突の原因は、昨年から12球団の実行委員会や代表者会議で議論されている現役ドラフトだという。

「“飼い殺し状態”にある選手の救済などを目的とした『現役ドラフト』の導入にほとんどの球団が反対です。阪神だけが賛成と言っても過言ではありません。現役ドラフトに関する阪神側の意見書に巨人が異議を唱え、両者とも他球団が止めるまで言い合いになっていた」(関係者)

 そんな激突を見ていたからだろう。両球団の意見が一致したことに、他10球団は驚いていたという。両球団とも“オトナの対応”を見せただけかもしれないが、こんな情報も聞かれた。

「移動による感染リスクを少なくするため、1カード3連戦ではなく、6連戦にする提案も出ています。たとえば、阪神が東京遠征で巨人、ヤクルト、DeNAと6連戦ずつ18試合を行うという方法です。その案が採用された場合、ホームチーム、ビジターチームは今まで以上に協力していかなければなりません。試合前のボールの貸し借りはもちろんですが、ビジターチームは翌日以降の先発投手の練習場所も提供してもらわないと…」(前出・関係者)

 6連戦ともなれば、先発ローテーション入りした投手全員と対戦することになる。長期滞在ともなれば、試合前に合同で練習する場面もあれば、二軍施設をビジターチームに貸し出すこともあるかもしれない。現役ドラフトで衝突した巨人、阪神の“手打ち”は練習施設の共有も示唆していた。

(スポーツライター・飯山満)

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