今回、紹介するのは他人の自宅で炊事・洗濯・掃除などを手伝う「家事代行」の副業だ。
以前から一般的だった家事代行の仕事だが、ここ数年、依頼者とハウスキーパーを結びつけるマッチングサービスの登場で市場が急拡大。依頼者にとっては、旧来の専門業者に頼むよりも安価で済ませられるため、仕事や育児で忙しい層の利用が増加している。また、かつては女性の仕事というイメージが強かったが、現在では性別問わず人気の副業となった。
現在、ネット上には多数の仲介サービスが存在するが、いったいどのような手続きで携わることができるのか。
「時給1450円以上」をうたう家事代行仲介サイト「CaSy(カジー)」の場合、サイトに設置されたフォームから、氏名、メールアドレスなど基本情報を記入して応募。その後、「掃除」「料理」といった対応可能な業務内容を伝えたうえで、実地もしくはスマホを介しての面接を経て合否が決定。研修を経て業務スタートとなる。
あらかじめ専用アプリを使って空いている時間を伝えておくことで「週1日2時間から働ける」という同サイト。基本的には運営元の判断で近隣の依頼者とのマッチングが行われる仕組みだが、依頼者から指名を受けた場合は時給に200円がプラスされ、仕事後の評価に応じて徐々に昇給するシステムを採用している。
「CaSy」のように仲介業者の管理のもと、時給制で業務を行う「時給型」だけでなく、依頼者と直接やり取りして自由に価格が設定できる「掲示板型」のマッチングサービスも人気を集めている。
家事代行のマッチングを扱うアプリ「pook(プック)」では登録後、掲示板形式で提供できるサービスを投稿。同アプリでは価格や提供時間など、サービスの概要を独自に設定することができるため、「時給型」に比べて、働き方の自由度は高い。
それでは、効率的に稼ぐ秘訣はあるのだろうか。
「まずは運営会社の担当者に認めてもらうことが基本ですね」とは、家事代行の副業で月々平均15万円を得ている30代の主婦だ。「時給型」のサービスを複数掛け持ちしているという彼女はこう話す。
「ある程度、テキパキしていると担当者に認められれば、どこの会社でも週3回ぐらい仕事を案内してくれます。『掲示板型』のサイトにも“蔵書の整理”や“大掃除”といった大掛かりな作業の案内を載せて不定期でやっています」
しかし、上には上がいるようで‥‥。
「家事代行のバイトを数年続けて地域の人と親しくなったあと、自分で家事代行の会社を立ち上げて大儲けしている知り合いがいる」(前出・主婦)
工夫しだいで本業化も狙えるのであった。
(もとおり・ひろゆき)