今回紹介するのは、自宅でコールセンター業務を行う「在宅コールセンター」の副業だ。
ネット環境が浸透したことで通話アプリ「スカイプ」などを介した「ネット電話」での発着信が可能となり、在宅ワークとしての敷居が大きく下がったコールセンター業務。近年、多くのコールセンター運営会社が「ノルマなしの案件」を在宅ワーカー向けに斡旋するようになり、副業として注目されるようになった。
ネット上では「取り組み方しだいで“本業以上”に儲けられる」との評判も散見される在宅コールセンター業務だが、どういった手続きで実践できるのか。
大手の在宅コールセンターサービス「コールシェア」の場合、トップページから「無料会員登録」をクリックし、ニックネーム、電話番号、メールアドレスを入力。さらに「仕事で使えるパソコンの有無」「コールセンター勤務経験の有無」などを選択することで会員登録が完了する。
その後、管理画面にログインし、住所、氏名、性別、生年月日といった情報のほか「1週間あたりの勤務可能時間」「自己PR」などのプロフィールを記入。メールで連絡を取り、無料通話アプリを使って同サービスの担当者と話したあと、合否が伝えられる流れだ。
「コツコツと確実に稼ぐ案件と、大きく当てに行く案件の組み合わせが大切です」
と明かすのは、複数の斡旋サイトに登録し、「時給換算で1500円以上をキープして月に平均20万円稼いでいる」と言う30代の主婦である。まず「確実タイプ」の案件についてこう解説する。
「『通販番組の電話受付』などの受信業務が一般的ですが、1件200円程度の報酬であまりワリがよくないのが実情です。なので取り組むべきは発信業務ですね。『新規オープンしたお店に電話をかけて取材の可否を聞く』といった、いわゆる『聞き取り型』の案件だと、いつでもできるうえに1件500円はもらえるのでオススメです」
また「当てに行くタイプ」に関しては、
「いわゆる『成功報酬型』の業務で、ネット回線サービスや電力会社の切り替えを企業に勧める電話営業ですね」
と説明したうえで、儲けのノウハウを明かす。
「『成功報酬型』の場合、契約が取れなければ報酬はゼロですが、取れた時の儲けが大きい。1件3万円から大きな会社相手の契約だと15万円ぐらいもらえたこともありました。組み合わせとして、基本的には『聞き取り型』の案件をこなしつつ、チャンスの予兆があった時だけ『成功報酬型』にシフトします」
さて、電話営業の成功率が上がる「予兆」とは――。
「勧めるサービスがテレビで取り上げられたり、新聞広告が大きく載った直後ですね。こまめに情報をチェックするのが大事です」
戦略が求められる副業なのであった。
(もとおり・ひろゆき)