厚生労働省の統計では、国内に1200万人以上いるとされる骨粗しょう症患者。高齢者特有の病気かと思いきや、「医者が考案した 骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき」(アスコム刊)によれば骨の老化は40代から始まり、以下のようなサインが表れるという。
〈ペットボトルのふたが開けにくくなった〉
〈息切れしやすくなった〉
〈足が疲れたり痛くなったりしやすくなった〉
みごとに当てはまる本誌記者はさっそく骨たたきにトライ。やり方はいたって簡単。椅子に座って背筋を伸ばし、左右の拳でヒザの上を叩くだけ。1分間で100回を目安に叩けば、骨折しやすい「スカスカ骨」になるのを防ぐばかりか、糖尿病や認知症の予防にもつながるという。
だが、村上氏によれば、
「ある空手の流派では、スネをビール瓶で叩いて、骨を太く折れにくくする鍛錬法があります。あえて骨を傷つけることで骨芽細胞の働きを活性化させ、骨形成を促進するという理論のようですが、骨を叩くことで頑丈になるかどうかの確固たる臨床データはほとんどなく、科学的根拠に乏しいと言わざるをえません。科学的に実証されている骨の強化方法としては、適度な筋トレやウォーキングがおすすめです」
続いては高血圧。3年前の統計によると、患者数は約993万人。降圧剤を服用している読者も多いのではないだろうか。
ベストセラー「高血圧は薬で下げるな!」(角川書店刊)の著者で、医薬ビジランスセンター理事長の浜六郎医師はこう言って警鐘を鳴らす。
「日本高血圧学会が昨年4月にガイドラインを改訂し、基準値を『140/90』から『130/80』に引き下げました。これは下げすぎで、害のほうが大きい。降圧剤の服用者を増やし、製薬会社を儲けさせるための基準値です。上は180まで降圧剤は不要です」
薬がなくても血圧は下げられる。「薬なし減塩なし!1日1分で血圧は下がる」(日本文芸社刊)が推奨するのは「降圧ストレッチ」。両手でタオルの端を握り、バンザイの姿勢から上半身を前後、そして左右に傾ける。さらにひねり運動も加えてトータル1分。血圧計でチェックしたところ「131/73」から「113/64」と20近くも血圧が下がっていた。同書にはストレッチだけでなく「降圧ジャンプ」や「降圧ツボ」も紹介されているので、高血圧に悩む読者は試してほしい。そして浜医師は次のようにアドバイスを送る。
「薬に頼らず、血圧を下げる方法の第一は、睡眠剤に頼らずに睡眠時間を確保することです。そして昼間の仕事や勉強で、1時間に5〜10分の休憩を取ること、まとまった休憩が取れない場合には、座った状態のままでもいいので、気づいた時に腹式の深呼吸をすることです。ストレッチもよいですが、その際に腹式の深呼吸を組み合わせます。軽めのジョギングや速歩など中強度の運動を1日20〜30分と8000歩程度の運動が血圧を下げ、睡眠の質をよくすることは多くの調査で証明されています」
さっそく今日から‥‥否、今からの1分間を有効活用してほしい。