大ブーム「1日1分健康法」ぜんぶ試してみた(2)8時間ぐっすりの「あぐら呼吸」

 いつもどうやって呼吸してる? こう聞かれて「え!?」と答えに窮してしまった読者諸兄には健康の新常識を紹介しよう。

〈口呼吸はダメ!〉

 こう提言するのは「1分で体がすっきり生き返る鼻トレ!」(ヤマハミュージックメディア刊)だ。口を「主に食べるための器官」と定義したうえで「鼻は高度な空気清浄機」と説く。そしてあらゆる「鼻呼吸」をマスターすることで、脳の活性化やダイエット効果をもたらすという。

 寝酒に焼酎をガブ飲みしても、締め切りのことが頭に浮かんで寝つけなかったり、深夜に目覚めたりと不眠に悩まされている記者が実践したのは「寝る前呼吸」。あぐらをかいて7秒かけて息を吸い切ったところで、30秒キープ。喉と肛門の力を抜きながら10秒かけて吐く。この47秒のサイクルを繰り返す。

 なるほど。確かに全身の緊張が解けて、足先からおなかにかけてじんわりと温かくなってきた。日々の悩みも忘れ、すっかりリラックスモードのまま入眠。夜23時に就寝、朝7時起床という理想の8時間睡眠を全うできたのだった。

 医療ジャーナリストの村上和巳氏が補足するには、

「寝ている時に口呼吸に頼りすぎると、舌根が垂れて気道をふさぎ、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしかねません。鼻づまりなどの症状がなければ、睡眠中も鼻呼吸を継続するように習慣づけたほうがいいと思います。私の場合は、よく紙テープで唇が開かないようにして、鼻呼吸睡眠を心がけています」

 鼻呼吸を押さえたうえで挑戦したのが、「歯周病、口臭、むし歯を防ぐ1分間『殺菌ベロ回し』」(アスコム刊)だ。唾液が持つ殺菌パワーに着目し、たっぷりの唾液を口内で分泌させれば虫歯菌や歯周病菌とともに口臭まで撃退できるという。

 さっそくベロ回しを実践。閉じた口の中で、歯ぐきの表面の右上から左上、左下、右下へと反時計回りに舌を動かし、さらに裏面もベロベロ。最後に上下左右のいちばん奥の歯を順にタッチして1分間のミッションは完了。口の中で大量の唾液が分泌されているのがわかる。

 ブレスチェッカーで口臭をチェックしたところ、ベロ回しの前は、0から5までの6段階評価で「強い口臭」を示す「4」だった。そのあとに再計測したところ「4」と変化はナシ。ならばと、仕事中のベロ回しを習慣づけて、およそ10分おきに実践。2時間経過後、数値は正常範囲の「2」に下がっていた。

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