今年も球春到来。令和初の春季キャンプ突入だというのに、アサ芸の地獄耳には早くもそこかしこで火種がメラメラとくすぶっている様子が飛び込んできた。
昨季は原辰徳監督(61)の復帰に沸いた巨人だが、今季も新たな監督が誕生した。阿部慎之助2軍監督(40)である。1・2軍の連携はリーグ連覇の鍵となるが、現役時代の後半は2人の関係を危ぶむ声もあった。巨人番記者が解説する。
「阿部監督は就任早々、2軍は育成機関であり、若手を優先起用して、1〜2軍を行き来する1軍半の選手は使わないことを宣言している。とはいえシーズンが始まれば、原監督の意向で主力や外国人を下で調整させるような指令が下るでしょう。よくも悪くも我が強い阿部監督が、はたして素直に言うことを聞くのか。皮肉にも、阿部監督就任で2軍にばかり注目が集まり、原監督も内心、穏やかではないようです」
阿部監督はすでに「スパルタ管理」を決行、ジャイアンツ改革に燃えている。
「秋季キャンプから精魂尽き果てるまで若手を鍛えまくっている。かつて厳しい練習を課し『読売ドラゴンズ』と称された川相2軍監督時代の再来だという声もあります。これがプラスとなって著しく成長した選手を1軍に送り込めればいいですが、今のヤワな若手がもつかどうか」(巨人番記者)
キャンプでの強化戦略については、阪神でも不協和音が危惧されている。藤浪晋太郎(25)の再生をはじめ、投手力底上げのため山本昌氏(54)が秋季キャンプに続いて臨時コーチとして帯同することだ。
「矢野燿大監督(51)たっての希望で中日時代の先輩を呼び寄せ、評判は上々。『昌さまさま』となっている。ところがやっかみ半分か、球団内からは『昌はあくまで臨時コーチ。シーズンが始まって投手陣が崩壊した場合の責任は誰が取るのか』と危ぶむ声が出ています。先発ローテが手薄なのはもちろん、自慢の中継ぎも昨季の登板過多で、今季も同様の結果を残せるかは未知数ですからね。もちろん投壊となれば責任の矛先は投手コーチ陣に向けられますが、そこで外様の臨時コーチを招へいした矢野監督がフォローしなければガタガタになる危険性を秘めている」(スポーツ紙デスク)
首脳陣の折り合いは、中日でも不安視されるポイントだ。与田剛監督(54)と伊東勤ヘッドコーチ(57)の危うい力関係がそれだ。
「キャリアが断然上の伊東ヘッドが、昨年途中から実質的に全ての戦略を仕切っている。それを把握している選手らは監督を嘲笑。ハナから与田監督を胴上げしようという空気がまったくないんです」(ドラ番記者)
編成の問題でいえば、落合色一掃の流れで、これまで中南米ルートを中心に外国人補強で尽力してきた森繁和SD(65)、国際渉外担当の友利結氏(52)を昨季限りで放出した。この人事が今季に影を落としそうな気配なのだ。
「球団内には、中南米のルートはあくまで現地代理人から彼らへの売り込みであって、彼ら独自のものではないという認識があります。でもそういう問題ではなく、発掘してきた外国人選手たちが活躍できたのは、不満をため込んだ際に彼らが焼き肉屋などに誘い『気持ちはわかる』とケアしてきたからなんです。今季も育成を含めて8人の外国人選手を擁しますが、精神面のケアを通訳にばかり押しつけられることになりそうです」(球界関係者)