ANAの公式オンラインショップ「ANA’s Sky Kitchen」で販売されている「ANA国際線エコノミークラス機内食 ビーフハンバーグステーキ」が、Xで話題を呼んでいる。
このメインディッシュは、羽田や成田、高松など、全国の空港の売店「ANA FESTA・BLUE SKY」で925円(税込み、以下同)で単品購入できるのだが、Xで注目されたのは、この商品がわずか300円で購入できるという点だ。
売っているのはドン・キホーテ。投稿者が《うますぎる!》とXにアップした途端、全国の機内食ファンのタイムラインが騒然となった。
ANA総料理長の清水誠氏がイチオシするビーフハンバーグステーキは、食べ応えのあるビーフハンバーグに、コク深い特製デミグラスソースが組み合わさり、ご飯が進む食べ応え満点な逸品。自宅でレンジ加熱するだけで空の上の味を再現できるのが魅力だ。
また、機内食ならではの「濃い味付け」もポイント。高度約9000メートルの機内では、気圧や湿度の低下、エンジン音などが味覚神経に影響し、風味の認識を鈍らせる。そのため航空会社は、地上の食事より塩分やスパイスを多めに調整し、「風味豊かな機内食」を実現している。地上で食べると《確かに濃い》と感じる人も多いが、その味こそ機内食ファンの舌を喜ばせるのである。
ANA’s Sky Kitchenでは、「ハンバーグドリアデミグラスソース」「鶏もも肉にハーブ風味赤ワインソース」などとセットになり、12個入り9980円や、6個入り6500円で販売されている。では、なぜこの機内食がドンキで売っているのか。流通紙ライターが言う。
「『賞味期限切れ間近』『大量入荷で余剰在庫が発生』といった事情が予想されますが、同時にANAケータリングサービスから仕入れた業務用ルートで、販路を一部、小売店に広げることでフードロスを抑える狙いがあるとみられています」
旅気分を味わえる「空の味」が、自宅近くのディスカウントストアで安価に手に入れることができる。「濃い味付け」がいかに「うますぎる」のか、試してみる価値はあるかもしれない。
(ケン高田)
*写真はイメージ