物価高が続く昨今。さらに何かと入り用の年末にかけ、ますます懐は疲弊していくばかり‥‥。だからこそ活用すべきは、お得なシニア割引だ。グルメやレジャーに旅行など、年を重ねてきたからこそ得られる“恩恵”は利用しないと大損。シニアライフをより楽しむための方法を厳選して紹介しよう!
「映画、交通、スマホ‥‥今、あらゆる企業がシニア割引を展開しています」
そう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子氏だ。シニア層を対象にしたサービスには、企業側のこんな思惑があるという。
「企業側は、あらゆる世代の中でもシニアが一番お金を持っていることをわかっています。だからいろいろな割引を展開し、シニアを優待してお客にしようとしているんですね」(荻原氏。以下の「」も同)
ならば、それを利用しない手はない。まず、日々の生活に欠かせないスーパーをチェックすると、すぐにお得な情報にたどり着く。
例えば「イオングループ」の「G.G感謝デー」(55歳以上)だ。毎月15日にG.G WAON、イオンJMBカードのクレジット払い、AEON Payのスマホ決済などで5%オフとなる。
「たばこやビールなど特定の商品は対象外ですが、高齢者の家庭は自炊が増えるので、割引になるのは、とてもありがたいことです」
何よりの利点は使える店舗数が多いこと。全国のイオンをはじめ、ビブレ、マックスバリュ、サンデー、イオンスーパーセンター、ザ・ビッグなどが対象店舗となる。
「スーパーと同様に、ドラッグストアもシニア向けの割引サービスを行っています。年を重ねるほど薬のお世話になることが多くなるので、安く買えれば家計にうれしいですね」
60歳以上の人は、今すぐ近所の店舗をチェックしてみよう。
一見、シニアと関係がなさそうな玩具量販店「トイザらス」にもシニア割引がある。その名も「まご割サンデー」(50歳以上)だ。
毎月第3日曜日にポイントカードと年齢確認ができる公的な身分証明書を提示すると、10%オフになる。
「もうすぐクリスマスですし、お孫さんの誕生日プレゼントを購入する時なども10%オフは大きいですよね。また、お孫さんと言えば、年末年始の帰省もあったりして、家族大勢で食事をする機会が増えると思います。食事先としてお孫さんにも喜ばれるのが回転寿司。家族でシニア割引が適用されるチェーンもあるので、事前に近くの店舗を調べておくといいでしょう」
全国に600店舗以上を構える「スシロー」は、60歳以上に配布される「シニアカード」が1枚あれば、1グループの会計が平日限定で5%オフになる。その他の「はま寿司」や「かっぱ寿司」でもシニア向けの割引サービスを行っているので、ホームページなどで調べてみることをお勧めする。
食以外にも、今や生活の中で最必需品のスマホもシニア割引が盛んだ。
「スマホ代は大きな出費ですから、割引があるなら絶対に利用するべきです。通常、平均月額は3000~4000円で、ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアとなると5000円以上もザラです。ですが、『イオンモバイル』(60歳以上)の優待だと電話料金がグッと圧縮できるんです。例えば『やさしいシェア3GBプラン』だと、夫婦で3GBが月額1408円。1人当たり1000円を切るんです。しかも、イオンの店舗で加入できるので信頼感もあります」
若者なら心もとないギガ量だが、電話やLINEなど、連絡手段のみの使用なら十分と言えるだろう。
(つづく)