東京六大学野球の慶大・清原正吾内野手が9月12日、プロ志望届を提出。今秋のドラフト会議で指名対象となった。父親は西武・巨人に在籍した和博氏だけに「憧れや目標というのは常にありました」として、「覚悟の上で挑戦することにしました」とコメントした。ただ、プロ入りできる実力はあるのか。長年取材してきた記者はこう語る。
「当たればすごい打球が飛ぶのは確かで、パワーなら通用するのでは。プロ・アマ交流戦(8月31日・対日本ハム)で2軍投手(山本晃)の内角低めの137㌔のストレートを捉え本塁打にしました。あれは圧巻の打球でしたね。慶大関係者によれば、この本塁打がプロ入り志望届を出す決断をした一撃だったといいます」
慶應幼稚舎時代からすでに野球に熱中していた清原ジュニアだが、和博氏のスキャンダルもあり中学時代はバレーボール、高校はアメリカンフットボール部だった。もう一度、野球をやる決意をしたのは正吾の弟・勝児さん(23年夏・慶應高で甲子園優勝メンバー)に野球の指導をしている和博氏の姿を見たからだ。
「清原家はある意味、壮絶な家庭でした。野球をきっかけに家族がまた一つになったのは確かですね」(古参のプロ野球記者)
慶大野球部では3年生までBチーム(2軍)だった。そんな中、200名を超える部員の中から和博氏の指定席だった「4番・一塁」を練習と実力で掴んでおり、慶大関係者の中では評価が極めて高い。
「やはり長打力は魅力。志望届提出を聞いた日本ハム・新庄剛志監督などは、和博氏本人が打撃術を伝授してプロに行くまでの選手になっただけに、その辺りが非常に楽しみだと話していましたね」(スポーツ紙デスク)
今秋ドラフトの注目度ナンバー1になることは間違いないだろう。
(小田龍司)