クライマックスシリーズ(以下=CS)が10月8日から始まる。セ・リーグ3位の阪神は2位DeNAの本拠地・横浜スタジアムに乗り込むが、その行方次第ではドラフト会議(20日)にも影響が出てきそうだ。
「3位争いが熾烈を極めていたころ、優勝したヤクルト、DeNAから聞こえてきたのは、『対戦したくないのは阪神』という声でした。巨人、広島よりも中継ぎ投手陣が充実していたからです」(ベテラン記者)
DeNA投手陣も充実している。胴上げ目前での足踏み状態が続いたヤクルトにしても、先発陣の一角・高橋奎二が復調し、勝ちパターンのリリーバー・小澤怜史も帰ってきた。
セ・リーグのCSは投手陣がカギを握りそうだが、前評判通り、阪神のリリーフ陣が活躍したらどうなるのか? 阪神がCSを勝ち上がったとしたら、見応えのある大逆襲劇となるだろう。が、日本シリーズは22日土曜日から始まる。その前にドラフト会議があるのだ。
「ドラフト会議に退任する矢野燿大監督が出てくることはまずないでしょう。かといって、正式発表前の岡田彰布氏が同席するのもヘンですよね」(在阪メディア)
1位入札は高松商・浅野翔吾外野手で行くという。
どの球団もそうだが、60人から80人ほどの指名リストを作成してドラフト会場に入る。1位選手の指名が重複した場合の外れ1位リストでもあるが、ウエーバー式となる2位以下の指名ではそのリストに記された約80人のほとんどが他球団と重複している。
そのリストを「選手」ではなく、「ポジション」で見た場合、“監督の意向”が必要になってくるという。
「ドラフトで補強したいポジションが埋まらないケースが出てくるんです。別ポジションで将来性の高校生を獲るか、既存選手とタイプが重複する大学生・社会人を獲るかなど、その場で来季の指揮を執る監督の意向も確認しないといけないので」(在京球団スタッフ)
監督の意向を確かめるのは、その先にトレードや外国人選手の補強も絡んでくるからだ。「監督不在」で臨んだチームも過去になかったわけではない。しかし、岡田氏は「時の人」であり、「ドラフト会場での様子が見たい!」と思っているファンも多いはず。
岡田氏の指揮官復帰は“既成事実”のようなので、ドラフト会場入りと就任会見の順番が逆になってもいいのでは?
(スポーツライター・飯山満)