拘束・尋問されるリスクも!格安航空券で人気の「中国で乗り継ぎ」は要注意だ

 中国における日本人のビザなし滞在はいまだ停止されたままだが、条件付きで飛行機の乗り継ぎに伴うトランジットでの滞在は可能になった。事前申告不要であることに加え、中国の航空会社が安い航空券を次々に販売するようになり、最近は「中国経由」で第三国に向かう旅行者も増えている。

 だがその一方で、中国事情に詳しいジャーナリストは「中国は経由するだけでリスクがある」と警鐘を鳴らす。その理由は、身に覚えのない理由で拘束される外国人が多いからだという。

「中国では14年に反スパイ法が施行されましたが、これまでに同法違反の容疑で拘束された日本人は17人にのぼります。うち11名は刑期を終えて帰国していますが、5人はいまだに拘束中で1名は病気により獄中で亡くなっています」(前出・ジャーナリスト)

 彼らの多くは駐在員などの長期滞在者だが、旅行やトランジット目的でも油断はできないという。人気旅行系YouTuberのSU channel氏は、11月21日に中国・天津で乗り継ぎのために現地で1泊したが、イミグレーションでの出国審査で拘束されてしまった。別室で尋問と執拗な手荷物検査が行われた後、30分ほどで解放され、なんとか日本に帰国することはできたが「本当に怖かった」と漏らしている。

「本人も動画内で話していましたが、短期間で複数回の出入国を繰り返していたので不審人物と判断されたと思われます。また、YouTuberの場合は、アンチが中国側に『あいつはスパイ』など悪意あるメールを送ると、要注意人物としてマークされる可能性が高くなるようです。ただ、そうした事由がなかったとしても突然拘束されることもある。一般人だから安心という保証はないのです」(前出・ジャーナリスト)

 安い航空券は魅力的だが、中国で乗り継ぎする場合は、確率は低いものの「拘束されるリスク」があることを頭に入れておいたほうがよさそうだ。

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