東京ヤクルトスワローズが13日、キオーニ・ケラ投手を「自由契約選手」として公示した。
関係者によれば、ケラはすでに帰国したそうだ。また、ケラの自由契約と同時に伝わってきたのが、前レイズでドミニカ共和国出身のエルビン・ロドリゲス投手の獲得に向けて「調査中」という情報だった。ロドリゲスのヤクルト入りはこの時点で“決定事項”。もっと言えば、ヤクルトに行くためにレイズを退団していたのである。
「レイズの地元紙『タンパベイ・タイムズ』が、NPBから巨額なオファーを受けて、本人の希望もあって、球団が退団を認めたと報じています」(在米ライター)
現地時間7月7日、ロドリゲスは今季初登板を果たした(対ブレーブス)。3回1/3を投げ無安打無失点、5奪三振と好調だったが、4回途中に突然「交代」がアナウンスされたのだ。好投していたため試合後、このロドリゲスの不可解な降板に質問が集中した。
そのときに明かされたのが、ロドリゲスの退団と“NPB行き”だった。
「50球めどで降板する約束ができていたんだと思われます(47球降板)。7日に投げて8日にDFA、つまり40人枠から外されました」(同)
25歳の右腕・ロドリゲスは、球速は150キロほど。しかし、ボールの回転数はメジャー平均2300rpmを超える2500rpmを記録している。昨季まではマイナー球団を転々としていたが、昨年オフにチェンジアップを習得。そこから急成長し、レイズ傘下のマイナーで出番を待っていたそうだ。奪三振率は高いが、「フライボール・ピッチャー」だという。
「ホームランの被弾率も高いんです。チェンジアップを覚えて急激に良くなりましたが、被弾率だけは改善されませんでした」(現地記者)
7日が今季のメジャー初登板となった理由はこのあたりにありそうだ。近年、先発で調整してきたが、リリーフもできるとのこと。
高津臣吾監督が先発、リリーフのどちらで使うかは分からないが、ヤクルトの本拠地・神宮球場は「ヒッターパラダイス」でホームランが出やすい。ロドリゲスは神宮球場に適応できるのか、ホームランプレゼンターにならなければ良いのだが…。
(飯山満/スポーツライター)