ヤクルト・村上が気のない返答のワケ/春季キャンプ“ベタ張り”ドキュメント72時間(2)

 沖縄の夜も負けてはいない。ヤクルトの村上宗隆(23)は連日連夜の接待にいささか食傷気味なご様子。民放局ディレクターが明かす。

「各メディアの担当者たちが夜の街に連れ出していますよ。どこもWBC日本代表の〝顔〟となる若き三冠王に食い込みたいですからね。村上も寝不足なのか、ぶら下がり取材しようものなら『はい』『そうですね』ぐらいの気のない答えしか返ってきません」

 日を置かずのオファーの裏には悩ましい事情も見え隠れしていた。民放ディレクターが続ける。

「なぜか、村上がパパラッチを過剰に恐れているんです。そのため、日本中のマスコミが大集結するWBCの宮崎合宿中は必要以上に出歩かないことを周囲に公言しているんだとか。どうも、13年にキス写真を撮られた杉内俊哉(巨人3軍投手チーフコーチ・42)の前例を呪いのように捉えているんです。誘う側も沖縄にいるうちに関係性を築く必要があるので、どこの社も必死ですよ」

 一方で、夜の街と無縁なのが同じくWBC代表に選出されている高橋奎二(25)だ。浦添にあるキャンプ施設を歩く本人に直撃してみると、デレデレした表情で、

「夜はLINEのテレビ電話で妻と話しています。毎晩1〜2時間を一緒に過ごすので、外出する時間なんてないですよ」

 21年に結婚した板野友美(31)との夜の充実ぶりがうかがえる。ところが、である。その1時間後に球団の広報担当者から着信が。すぐさま折り返すと、

「野球以外のことを質問するのはやめてもらえませんか。場の空気が崩れるんですよ。次やったら出て行ってもらいますよ」

 との警告。その後、メイングラウンドから室内練習場に向かう村上を捕まえ、好きなラーメンについて問いかける記者の姿があったがこれはお咎めなし。やはり、高橋に愛妻・板野とのラブラブ生活を聞くのは御法度だったようだ。

 浦添から沖縄自動車道を北上して、阪神のキャンプ地である宜野座に到着。昼時に名物軽食店「パーラーぎのざ」に向かう坂道の入り口で騒ぎが起きていた。近くにいたファンに声をかけると、

「湯浅京己(23)ら投手陣が坂道ダッシュをしているせいで、通行止めになってるんですわ。だから昼食を食べられずに、お預けを食らっとるファンがガードマンにクレーム入れてるんや。配布されたパンフレットには一切『通行止めになる』なんて書かれとらんのよ。ほんまにファンを舐めた塩対応やわ。そもそも、唯一、選手に近づけるサブグラウンドとブルペン間の動線がサイン禁止区域に指定されとる。サインをもらおうと思ったら、選手の宿舎で出待ちするしかないんやわ」

 そんなファン同様に悲壮感を漂わせていたのは糸原健斗(30)だった。シートノックではサードに入っていたが‥‥。

「岡田彰布監督(65)は、主軸の佐藤輝明(23)をサードのレギュラーとして固定することを明言している。入団してから二遊間やサードでレギュラー格でしたが、今年はサブに回ることが決定的。すでに本人は、どこかへのトレードを望んでいると聞きました。球団では貴重なイジられキャラなだけに、失うには痛い人材です」(スポーツ紙デスク)

 19年に球団最年少タイでキャプテンに就任。またも虎は若きリーダーを切り捨てるというのか。

*週刊アサヒ芸能2月23日号掲載

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