●唐揚げvs串かつ
ある糖尿病患者は管理栄養士による食事指導で、
「唐揚げは1日2個まで! 3個食べたいならば、衣を外しなさい!」
と叩き込まれたという。「衣を外した時点で唐揚げじゃねえよ」と文句も言えないほどのショックを受けたそうだ。板倉氏も「小麦粉と油でできている唐揚げの衣は、高カロリーで糖質も当然多い」と念を押す。
だが、相手が串かつならば、唐揚げにも勝機がある。
「揚げ物は衣が多いほどカロリーと糖質がアップします。フライ→天ぷら→唐揚げ→素揚げの順に衣は少ない。お店で頼むのは難しいかもしれませんが、自炊するなら『新鮮な油で揚げた、皮なしムネ肉』で唐揚げを作れば、糖質をオフできます」(望月氏)
また、糖質を気にするあまり、小さな唐揚げを食べてしまうのは間違い。「小さい唐揚げは、油を含む量が多くなる」(望月氏)そうで、遠慮なく大きな唐揚げを食べてもOKなのだ。
●ビールvsハイボール
B級グルメのお供として欠かせない酒だが、この両者の対決は専門家2人ともハイボールに軍配を上げる。
「100グラムあたりの糖質は、ビールは3.1グラム。ハイボールの元となるウイスキーは、蒸留酒でほぼ0グラムですから」(望月氏)
どうせ飲むなら、もっといいものがあるそうで、板倉氏は別の酒を勧める。
「糖質の吸収を抑えて、血糖値を上げにくくする作用を持つポリフェノールが多く含まれる酒を飲んだ方がいい。黒ビールやアイリッシュビールにも含まれますが、ビールの糖質を避けたいならば、赤ワインが最適です」
どうやら真の勝者は赤ワインのようだ。
●二郎系ラーメンvs家系ラーメン
一杯のあと、最後に食べたくなるものが、締めのラーメンである。ここは究極の対決ということで、脂っこい両者を対決させてみた。苦渋のジャッジを迫ったつもりだが、意外にもアッサリと勝敗がついてしまった。
「二郎系ラーメンの方がいいですね。野菜をたくさん使っている=食物繊維が多く取れるので、血糖値の上昇を抑えられる。あくまで、野菜の少ない家系と比較するならですけど」(板倉氏)
「二郎系の麺を覆い尽くす山盛りのモヤシとキャベツ、この野菜とチャーシューを先に食べた方がいいですね」(望月氏)
さあ、今日からみんなでコールしようじゃないか、「ヤサイ、マシマシ!」と。
*週刊アサヒ芸能6月29日号掲載