「串カツ田中」が繰り出す“ファミレス型”店舗は成功するか?

 居酒屋チェーン「串カツ田中」を展開する串カツ田中ホールディングスが3月28日、群馬県前橋市にファミリーレストラン型の路面店をオープンさせ、業界内でも注目を集めている

「『串カツ田中』は、昨年6月から一部を除いて全店での禁煙を実施して以降、酒を飲まない若者や家族連れ客が増え、売り上げも伸びています。すでにメニューにも“おこさまプレート”や“チョコバナナパフェ”を取り入れ、子供連れ客はたこやきが無料になるなどファミレス化が進んでいると言われていましたが、まさか本当のファミレス店舗を作ってしまうとは意外でしたね」(フードジャーナリスト)

 ファミレス型というだけあって、オープンする店舗には35台分の駐車場があり、家族向けの座敷やボックス席も多く用意されている。ただ、こうした試みにSNS上では《最近は女子高生にも串カツが人気だというし、ファミレス型は入りやすくてアリ》《お酒飲んでも運転代行サービスがあるし、これはこれでいいと思う》と肯定的な意見がある一方、《飲酒運転による事故が心配》《居酒屋に子供を連れて行くのはやっぱり抵抗がある》などの意見もある。

「飲食店全体で見ると、専門料理店は客足が伸び、ファミレス利用客は減少傾向にあります。そのため、串カツ専門店でありながらのファミレス展開がどのような結果を出すのかは、非常に興味深いところ。貫啓二社長も、『串カツを日本を代表する食文化にすることが目標』と話しており、昨今のどこかの回転ずし店のように、もはや何屋なのか分からない状況にはならないでしょう」(同)

 果たして、全国展開の足掛かりとなるのか。

(小林洋三)

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