吉本興業所属の芸人らが、振り込め詐欺グループの宴席で芸を披露し、金銭を受け取った“闇営業”問題を巡る騒動は連日、ワイドショーだけでなく一般のニュースでも大きく取り上げられている。
そんな中、岡本昭彦社長が7月22日に開いた会見の内容を、公正取引委員会が問題視していることがわかった。7月24日の定例記者会見で山田昭典事務総長は、吉本興業が所属する多くの芸人と契約書を交わしていないことについて「競争政策上、問題だ」と述べた。
公取委は、有識者会議が昨年まとめた「人材と競争政策」に関する報告書で“事務所側が強い立場を利用して芸能人と不当な契約を結ぶことなどは独禁法違反の恐れがある”と指摘していた。山田事務総長は「優越的地位の乱用などを誘発する原因になり得る」と示唆した。
「公取委は7月17日に、元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾に対し、ジャニーズ事務所が民放テレビ局などに3人を出演させないよう圧力をかけていた疑いがあるとして、独占禁止法違反につながるおそれがあると注意しました。そして、今回は吉本興業に問題ありとなった。公取委の働きは、これまで芸能界で悪しき慣例となっていたことにメスを入れたようなもの。今後は、芸能事務所と所属芸能人との関係性が大きく変わるかもしれません」(芸能ジャーナリスト)
能年玲奈こと”のん”のマネジメント会社は、公式HPに「のんが3年間テレビ局で1つのドラマにも出演が叶わないことは、あまりにも異常ではないでしょうか」との声明を発表しているが、次にメスが入るのはどの事務所なのだろうか?