ダウンタウンの松本人志が裁判で芸能活動休止、プラス・マイナスの岩橋良昌がSNSで暴走の末、契約解除と相次いで問題が起こっている吉本興業だが、大阪ではちょっとした「異変」が起きている。
「この春から、東京進出する芸人が続出しているんです。さや香、ビスケットブラザーズなど、その数は10組を超えています。これだけ大量に上京するのは初めてではないでしょうか」(芸能ライター)
これまでも大阪から東京に活動拠点を移す芸人は少なくなかった。その数は近年、増加しており、2021年はピン芸人の守谷日和だけだったが、22年には見取り図、エルフ、23年にはロングコートダディ、ニッポンの社長、マユリカ、紅しょうが、マルセイユ、シカゴ実業と確実に増えている。今春は前述の2組のほか、滝音、ヘンダーソン、田津原理音、九条ジョー、今井らいぱちなど10組超と倍増しており、まだ増える可能性もあるという。
「以前は千鳥、かまいたち、アインシュタイン、ミキなど、大阪で人気を得てから東京に行くパターンが普通でしたが、最近は若手のうちからケースが増えています。その背景にはYouTubeなどネット配信があるので、あまり東京、大阪が関係なくなってきていること、さらには仲のいい先輩、後輩が先に東京進出しており、一緒に仕事がしたいということもあるでしょう。また、東京のほうがギャラが高いことに加え、東京で活動していれば営業先が全国に広がるといいます。大阪で活動していると営業も西日本にとどまる傾向があるそうですからね」(同)
これだけメンバーが抜ければ、大阪の劇場にとっては痛手のようにも見えるが、「逆に今は下の方いる若手がどんどん出てくるはず」(同)と活性化が期待できる一面もあるようだ。
(鈴木十朗)