空港駐車場の「放置車両」が大問題!今後さらに増える理由とは?

 東京の空の玄関口となっている羽田空港。敷地内には5ヶ所ある駐車場の収容可能台数は1万2480台と国内最大の規模だ。

 だが、なかには明らかに長期間その場所に停まったままと思われる「放置車両」もあり、21日配信の「くるまのニュース」もこの問題についてレポート。実際、羽田空港には4〜6年も放置され、ホコリで覆われたボンネットに落書きされていた車もあったと伝えている。

 各空港ともに駐車期間の上限が規約で定められており、羽田が14日で成田が20日。それを超える場合は事前の届出が必要とある。

 ちなみに放置車両について羽田空港の場合、【告知後3ヶ月以上経過しても当該車両の引き取りが見込めない場合には、第三者を立ち会わせてこの車両の処分をすることができる】と明記されている。実際には年単位で放置されているが、これはどういうことなのか?

「これは空港だけではなく一般の駐車場、さらに駐車場ですらない私有地にも共通して言えることですが、施設の管理者や地主であっても放置車両を勝手に撤去することができません。他人名義の車を無断で動かした場合、器物損壊罪や窃盗罪に抵触する可能性があるからです」(自動車ジャーナリスト)

 警察に照会してもらっても盗難車でなければ民事不介入。かといって処分したくても廃車には所有者の実印と印鑑証明書が必要だ。車のナンバーや車台番号から持ち主を割り出すことは可能だが、困るのは所有者が外国人の場合。実は、レンタカー代わりに中古車を購入し、帰国時にそのまま乗り捨てていくケースがあるからだ。

「こうなるとかなり面倒。所有者の現在の連絡先が分からなくても訴訟手続きは進められますが裁判の判決が出て、強制執行を行うまでには長い時間がかかります。その間、訴訟費用だって負担しなきゃいけないし、駐車場側に得なことはありません。しかも、今は再び外国人観光客が大挙して押し寄せている。空港の駐車場なんか格好の乗り捨て場所ですし、放置車両は今後さらに増えていくでしょうね」(前出・ジャーナリスト)

 空港駐車場が放置車両だらけなんてことにならなければいいが…。

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