トラの正遊撃手は誰だ!? 岡田監督が温めるレギュラー「第2案」とは

 阪神・岡田彰布監督が新レギュラーの「第2案」を温めているようだ。

 今さらだが、岡田監督は守備重視の人だ。大山悠輔、佐藤輝明のポジションを固定し、中野拓夢をセカンドにコンバートしてセンターラインを作り直そうとしている。

「ライトで新外国人選手のミエセスではなく、森下翔太を使おうとしているのは守備力の差。岡田監督は当初、ミエセスもノイジーと一緒にレフトの練習をさせる予定でした。ミエセス自身が『ライトが本職、ライトを守らせてくれ』と申し出たものの、2月11日の紅白戦で飛球を落とす凡ミスをしています」(在阪メディア)

 岡田監督が守備位置を固定しようとしているのは、エラーしたときの言い訳をさせないためでもある。「ライトが本職」と言ったミエセスは反省するしかなかったようだが、そんな岡田監督が「今季は併用もやむなし」と見ているポジションがあった。ショートだ。

「木浪聖也と小幡竜平が争っています。守備力ならやや小幡優勢、打撃なら木浪といった感じ」(同前)

 決め手に欠く状態だ。岡田監督は守備範囲の広いショートを守る負担、そして、両選手ともシーズンを通してフル出場した経験がないことも考慮し、

「ショートだけは…」

 と、木浪、小幡の併用も口にし始めたのだ。

「岡田監督は併殺プレーが成立しないで、守備時間が長引くのを嫌います」(ベテラン記者)

 二遊間の強化は「チーム改革の軸」でもあったはず。方針転換とも解釈できるが、チーム関係者はそれを否定する。

「木浪や小幡に別のポジションを守らせるわけではありません。ショートだけはレギュラー争いの決着がつきそうにないと判断したようです」

 2月21日のことだ。阪神内野陣は室内練習場に集合し、サインプレーの練習を行った。入り口のシャッターも下ろされ、室内の様子は伺えなかったが、「指揮官を満足させるレベルまで上がっていなかった」という。

「キャンプ前半の2月5日にも報道陣シャットアウトでサインプレーの練習がありました。そのときと比べれば、格段に良くなっていたようですが」(同前)

 木浪と小幡のレギュラー争いに決着がつきそうにない理由も「非公開練習」にありそうだ。

 岡田監督は開幕ダッシュを目指していない。5月半ばから始まる交流戦までの間、微調整を続け、攻守ともにベストな状況を探っていくという。

(飯山満/スポーツライター)

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