今季、先発ローテーション入りが期待されていた“巨人のエース候補”山崎伊織と堀田賢慎の両投手が、「キャンプ第1クール最終日に二軍降格となったのは既報通り。原辰徳監督は「全力で投げられない人を一軍には置いておけない!」と叱責していたが、両投手ともオフの間はエース・菅野智之のもとで学んでいたはず。自主トレにも同行し、菅野も今季の飛躍に太鼓判を押していたのだが…。
「堀田は投球フォームを改造しました。ボールのスピード、威力は増しましたが、ブルペン入りしてすぐ、久保康夫・巡回投手コーチに左足の使い方を注意されていました」(現地記者)
山崎にしても「菅野塾」で学んだ成果を発揮できなかったようだ。
「昨季に明らかになった両投手の課題は、スタミナ不足です。菅野のもとでたくさん走ったと思いますが、それでも足らなかったということでしょう」(球界関係者)
両投手の今後について、「他の若手投手がハイペースで仕上げてきたので、早期の一軍昇格はなさそう」との厳しい意見も聞かれた。
「ファーム総監督になった桑田真澄氏がお説教をすることになりそうです」(同前)
昨季は山崎、堀田ともにトミー・ジョン手術明けということで、経験者の桑田氏から登板後のケアなどアドバイスをもらっていた。
その山崎は昨年オフの契約更改で、「来年(2023年)は桑田さんに会わないことが恩返し」と語っていた。堀田もそうだが、今季一軍で活躍することで、桑田ファーム総監督に恩返しするつもりだったのだ。
「桑田ファーム総監督は『貯金を7以上作れ』と、山崎に目標を与えていたんですが…」(同前)
自主トレの成果を発揮できなかった山崎は、長〜いお説教を食らうことになるだろう。
「昨季、堀田が二段モーションで投げていたのは、桑田コーチ(当時)のアドバイスによるものでした。それを捨てての新投球フォームですから、心配していると思います」(ベテラン記者)
堀田も桑田総監督と長〜い話し合いをすることになりそうだ。
もっとも、桑田総監督は自身の意見を押し付けるようなことはしない。久保巡回コーチとも話し合い、新投球フォームの修正箇所をアドバイスしていくことになりそうだが、両投手ともミッチリ鍛え直されることは間違いない。
ともあれ、「会わない」の目標は早々に崩れてしまった。
(飯山満/スポーツライター)