世界最大の国土を有するロシアは、古くからUFO(未確認飛行物体)が多数目撃される国としても有名。地元メディアの「オストロジュナ・ノーヴォスチ」は4日、ロシア軍がUFOを撃墜したとする証拠動画を同国のSNS「テレグラム」で公開。世界中で大きな反響を呼んでいる。
現場はモスクワから南西部に約1000キロ離れたロストフ州。以前から夜間にUFOが頻繁に目撃されているとの情報があり、3日には高度2400メートル付近に浮かぶ球状の物体に向けてロシア軍が地対空ミサイルを発射。撃墜に成功している。
ただし、投稿された動画はこれとは別のもの。実は、4日にも再び同型のUFOが現れ、同じように撃ち落とされており、こちらの映像だと言われている。
この連夜にわたるUFO撃墜のニュースはネット上で大きな話題となったが、気になるのはその正体。無人航空機やドローン、気象観測用気球との指摘もあるが…。
「ウクライナに隣接する地域のため、真っ先に考えられるのは無人偵察機です。しかし、オレンジ色に発光する姿を多くの目撃者が確認しており、映像にも捉えられています。そもそも偵察目的なら敵に場所を知らせる真似はしません。同様に気象観測用気球もこのように光ったりはしません。その点、ドローンなら空中で制止できますし、軍用でなくともカスタマイズすれば性能次第で2000メートル以上の上空に飛ばすことも可能。この3つの中では一番有力です」(軍事ジャーナリスト)
UFO墜落といえば、1947年に米国ニューメキシコ州で起きた「ロズウェル事件」が知られているが、ロシアでも1986年に極東のダリネゴルスク郊外で同様の墜落事故があり、世界のUFOマニアの間では有名だ。
「でも撃墜事件となると2016年にインド空軍の戦闘機が撃墜したとされる事件くらいで、それも続報がなく真相は不明です。今回も爆発した残骸は現時点では公開されておらず、その後の情報は入っていません。ロシア軍が関わっている以上、このままうやむやになる可能性が高いでしょうね」(前出・軍事ジャーナリスト)
ウクライナ軍には苦戦を強いられてもUFOを撃ち落とすことはできるようだ。
※画像は謎の飛行物体が撃墜された瞬間(ロシアのSNS「テレグラム」の投稿動画より)