オウムは破壊活動防止法で潰した!? 片山さつき氏の発言に「議員失格」の声

 自民党は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)および関連団体と党所属の国会議員の関係について“点検”を進めている。そんな中で、自民党の片山さつき参院議員が9月2日深夜放送の「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)に出演。失言を連発して視聴者を唖然とさせていた。
 
 番組終盤、「旧統一教会と日本の政治」をテーマに議論が行われる中、政治アナリストの伊藤惇夫氏が「反省なり総括なりがまずスタートラインじゃないのかな」と述べると、片山氏は「まさにそこのところを解明するために、この自民党本部が、本部として行っている旧統一教会および関連団体との関係についてのアンケートが第一弾で、それを正確な答えをもらうべく、今大変な努力をしている」とコメント。これに伊藤氏が「それアンケートじゃないですよ。茂木さんは『点検』…」と間違いを指摘。他の出演者からも「アンケート調査でもない」と突っ込まれていた。

 その後の議論で、日本共産党の宮本徹衆院議員が、「宗教法人であっても違法なことをしている。その行為については、宗教法人だから許されるってことにはならない」と旧統一教会問題を追及し、「なぜ、(警察の)捜査が止まってしまったのか。なぜ、名称変更が認められてしまったのか」と続けた。これに片山氏は、「今までね、結局、破防法適用されたオウムしか潰せてないわけだから、ハードルが高い」と語り、オウム真理教について「でも事前には、教義がちゃんとしてると言った人がいるわけでしょ」「とっても変わってるけど、教義で止めることは今の信教の自由、宗教法人法じゃできなかった」と述べたところで、司会の田原総一朗氏が反論。「大間違い」としたうえで、「麻原が、この世の中で不幸な人は生きているより、あの世に行ったほうがいいと言い切ったんだよ」と教義を否定した。

 片山氏は「だから、そこのところで止めるよりも、結局、破壊活動防止(法)のほうでいって潰して今はアレフがあるわけで」と、破壊活動防止法でオウム真理教を解散させたとの認識を示した。

「1995年に地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教には破防法は適用されていません。公安調査庁が破防法の適用を求める処分請求を行ったものの、1997年に公安審査委員会によって棄却されています。宗教法人法上では東京地裁から解散命令が出されたものの、団体としてはしばらく活動を継続させていました。片山議員のトンデモ発言には、《これはあり得ない発言》《オウムに破防法適用されなかったのは常識》《国会議員失格レベル》といった声がSNSにあがっています」(テレビウォッチャー)

 旧統一教会問題や宗教問題がテーマならば、片山氏の出演は「ミスキャスト」と指摘されても仕方ないかもしれない。

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