「なぜ政治家になろうと思ったの?」田原総一朗氏が片山さつき議員に直球質問

 派閥の裏金問題にウヤムヤで終わった政倫審、そして過激ダンスパーティー発覚と、自民党に逆風が吹き荒れている。3月16日、17日に朝日新聞が行った世論調査では不支持率は67%と2012年以降、最低を更新した。「政権交代」の気運が高まる中、3月22日深夜放送の「朝まで生テレビ!」では、現在の選挙制度について議論を繰り広げる一幕があった。

 司会の田原総一朗氏は、「自民党は世襲議員が非常に多い」と問題提起。立憲民主党の大西健介衆院議員は「議員の身分が受け継がれるというか、家業化するのは良くない」と述べ、親の代から非課税で政治資金を引き継げるなど、世襲議員が有利であると説明。田原氏が、非世襲の大西氏に「なぜ政治家になろうとしたの?」と問えば、一般サラリーマン家庭の出という大西氏は「真面目に普通にやっている人が普通に報われる社会になっているかというと、『そうじゃないんじゃないかな』と思うところがあって、私は政治をやろう、と」と政治家を志した理由を語った。

 すると田原氏は自民党・片山さつき参院議員に「片山さん、なぜ政治家になろうと思ったの?」と直球質問。財務省(大蔵省)出身の片山氏は「私は政治にすごく近い役所にずっといましたんで、何回も誘われたんですよ。30代から」と前置きして、「出ようと思ったのは小泉改革の時。これで小選挙区制は変わると。イギリスみたいに、政策の旗を掲げて、政策訴える力、実行する力がいいかどうかで小選挙区に人を立てる」と持論を展開。「まあ、惹かれたというか、結果的には騙されましてね」と言って他のパネリストを笑わせていた。

 その後、片山氏は地方と都市部の選挙傾向の違い、ヨーロッパの選挙制度について、解説を始めたのだが、SNSでは《なぜ政治家を志したの? 答えになってない》《騙されて政界入りしたのか》《財務省出身だけあって国民生活は頭にない?》などと疑問の声が噴出していた。

「なぜ政治家になったか。シンプルな質問に、立憲の大西議員は一般サラリーマン家庭の立場からわかりやすく説明していたのに対して、片山議員は政治家なろうとした理由がいまいち伝わってきませんでした。岸田総理と同じく『これがやりたい』といったビジョンがなく、“なりたい議員”の典型かもしれません。とはいえ、サンドバッグ状態になるのを覚悟で、この番組に生出演したことについては《度胸あるな》《安倍派の男性幹部より説明責任果たしてるな》と称賛する声も見られました」(メディア誌ライター)

 とはいえ「なぜ政治家になろうと思ったの?」と聞かれて、視聴者が納得する回答が出せないようなら、次回の選挙は厳しい戦いを強いられそうだ。

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