今月から発売開始の「青春18きっぷ」は特急も乗車可能だった?

 現在発売中のJRの普通・快速列車1日乗り放題×5回分がセットになった「青春18きっぷ」。利用可能期間は7月20日〜9月10日で、行楽客や帰省客の利用も多い人気のフリーきっぷだ。

 ただし、特急列車は別に特急券を購入しても乗車することはできず、新たなに乗車券を買う必要がある。しかし、この青春18きっぷには特例として特急自由席の乗車が認められている区間があるのをご存じだろうか?

 なかでも89.4キロの長い区間が乗車可能なのが石勝線の新夕張〜新得(北海道)。ここは特急列車しか運行されておらず、札幌と帯広・釧路方面を結ぶ主要ルートのため、北海道内を旅する際はかなり重宝される。特に日高山脈を抜けて新得へと抜けるエリアは、北海道らしい雄大な山々と十勝平野が一望でき、車窓からの眺めは最高だ。

 また、奥羽本線の青森〜新青森、佐世保線の佐世保〜早岐、宮崎空港線・日南線・日豊本線にまたがる宮崎〜宮崎空港は、普通列車も通っているが特急の乗車が可能。いずれも10キロに満たない区間だが、乗り換えがスムーズになるので積極的に利用したい。

 さらに日豊本線の延岡〜佐伯(宮崎県・大分県)は、両駅始発の普通列車が特急車両で運行される(※延岡発は最終列車も)。他にも東海道本線の沼津〜浜松の130.9キロを結ぶ「ホームライナー浜松」は乗車整理券330円、湘南新宿ラインや上野東京ラインなどグリーン車がある首都圏の普通・快速列車はグリーン券(平日780円〜、土日祝580円〜)をそれぞれ別途購入すれば乗車できる。どちらも乗り心地は快適で長距離移動に便利だ。

 これ以外にも北海道の田園地帯を走る「富良野・美瑛ノロッコ号」(旭川〜富良野)や四万十川沿いを走る「ホビートレイン」(宇和島〜窪川)などの観光列車もOK。

 基本は普通・快速のみとしながらも意外といろんな列車に乗ることができる青春18きっぷ。上手く活用すればコスパよく満足度の高い旅行が実現できるはずだ。
 
(高島昌俊)

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