「今の佐々木朗希と原辰徳を勝負させてみたかった」
こう語ったのは、広島カープで正捕手を務めた達川光男氏だ。プロ野球OB・高木豊氏のYouTubeチャンネル〈高木豊 Takagi Yutaka〉に出演してのことである(6月8日)。
「カープのミーティング知ってる? ひっくり返るまではインコース。ひっくり返ったら、右ピッチャーはスライダー」
現役時代の巨人・原辰徳監督に対して、執拗なまでにインコース攻めに徹していたことを告白したのだ。というのも、
「スライダーが打てないって言われてたじゃないですか。その前にここ(インハイ)をバンバン攻められてましたもんね」(高木氏)
「あのくらい攻められたヤツ、ワシは見たことないな」(達川氏)
「ちょっとでも甘くなったら持っていかれますよね」(高木氏)
「ワシの対戦した中では、とにかく真っ直ぐだけだったらいちばん強かったのは、原辰徳。最初に小松からライトにホームラン打ったんだけど、小松なんてワシら、着払いばっかりだったよ」(達川氏)
「着払い」とは、ボールがキャッチャーミットに入ってからバットを振っている状態を揶揄したもの。「スピードガンの申し子」と呼ばれた、元中日の小松辰雄の豪速球を見事に打ち返した原監督のバッティングは、ことに鮮明に記憶にあるようなのだ。
(所ひで/ユーチューブライター)