悲惨な末路をたどる韓国大統領、「韓国のイメルダ」に“捜査のメス”の行方

 連日、ロシアによるウクライナ侵攻が世界で報道される中、お隣の韓国では1カ月後に任期を終える文在寅大統領の妻、金正淑夫人の公費をめぐるスキャンダルが連日メディアで報じられ、大きな注目を集めている。

 韓国在住のジャーナリストが語る。

「事の起こりは2018年7月、夫人が韓国内で映画観賞した際、胸につけていたヒョウのブローチが高級ブランド・カルティエのものではないか、と指摘されたことに始まります。というのもカルティエのヒョウデザインは、英国のエドワード8世が王位を捨ててウォリス・シンプソン夫人との結婚を選んだ『王冠を賭けた恋』として大変有名な宝飾品で、シンプソン夫人の死後、カルティエが買い戻したと言われるものなんです。そのため、もし本物なら間違いなく2億ウォン(約2000万円)は超えるはず。文在寅政権は、2017年に朴槿恵前大統領が弾劾された際、衣装代が大きな問題になったことで常々庶民派をアピールしてきましたからね。そんな大統領の奥さんが超高級な宝飾品をつけていたとして、大騒ぎになったというわけです」

 SNS上には、夫人がこれまで身につけていたアクセサリーや衣装などを集めた写真がアップされ、《キム・イメルダ》《キム・アントワネット》などと揶揄する声が続出。夫人を警察に告発する団体も現れ、団体側は「大統領夫人の不適切な行為が、新型コロナウイルスにより苦しい生活を強いられている全国民に喪失感だけでなく、挫折感まで抱かせた」とし、「特殊活動費で洋服や靴、装飾品を購入したことは目的外使用であり、業務上横領である」と主張。大統領府の特殊活動費の内訳と、大統領夫人の衣装・アクセサリーなど品位維持のための儀典費用についての情報公開を請求したが、大統領府は「国家安保などのデリケートな問題がある」としてこれを拒否。しかし、市民団体が行政訴訟を起こしたことで、ソウル地裁により原告の一部勝訴判決が下った。

「その結果、大統領府は先月30日、文氏には大統領任期中の5年間に給与や印税などで19億8000万ウォン(約2億円)の収入があり、うち納税額は3億3500万ウォン(約3400万円)、生活費に13億4500万ウォン(約1億3600万円)の支出があったことを発表しました。ただ、公の場で着用する衣装などの購入に、特殊活動費が使われたか否かについては公表していないため、疑惑はぬぐえないまま。夫人は5年間、ファーストレディーとして連日のように来賓行事や晩餐会などに出席、一部には、彼女が5年間で購入した服は判明しているだけで350着あり、宝飾品も200点を超える、とする報道もあります。韓国大統領は退任後、その多くが悲惨な末路をたどることで知られていますから、いま韓国では約1カ月後に任期を終える文在寅氏と夫人の動向が、国民の最大の関心事になっているのです」(同)

 ウクライナ問題を押しのけ、連日トップニュースとして報じられている、この大統領夫人をめぐる横領問題。さて、その気になる行方は…。

(灯倫太郎)

ライフ