ドコモ&ソフトバンクの「詐欺SMS」“自動拒否機能”に称賛の声「心が軽くなる」

 NTTドコモとソフトバンクは、それぞれフィッシング詐欺被害につながる可能性のあるショートメールメッセージ(SMS)を自動的に拒否する機能を無料提供すると発表した。

「NTTドコモは、個人情報を盗み出そうとしたり、金銭を騙し取ろうとするフィッシングSMSを警視庁や日本サイバー犯罪対策センターなどと連携して判定し、自動的に識別して拒否する『危険SMS拒否設定』を、22年3月中旬頃に提供を開始するといいます。こちらは無料で申し込みも不要のため、ahamoを含めたドコモ回線を契約するユーザーに自動的に適用されることとなります。もし利用したくない場合は、『My docomo』から設定を変更することも可能だそうです」(ネットライター)

 また、ソフトバンクでも「なりすましSMSの拒否」「URLリンク付きSMSの拒否」「迷惑SMSフィルター」「電話番号メール拒否・許可」の4つの機能を、ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOのユーザーを対象に22年春頃から料金無料で提供されるという。なお、「なりすましSMSの拒否」と「迷惑SMSフィルター」はNTTドコモと同様に申し込み不要で自動的に適用され、それ以外の機能は各自設定が必要となるという。

 こうしたフィッシング詐欺防止機能を無料提供する両社に対し、ネット上では《無料でしかもほぼ設定なしで対策できるのは本当に助かる》《最近はフィッシングメールも巧妙で見分けるのが難しいから、自動で判別して拒否してくれるのは嬉しい》《これは待ちに待ってた機能。フィッシングメールを完全に排除できるわけではないかもしれないが、SMSを開く時に気持ちが軽くなる》など称賛の声があがっている。

「フィッシング詐欺被害は、外出自粛によってネット利用が増えたことに合わせ増加傾向にあり、フィッシング対策協議会によれば21年12月の報告件数は6万3159件と、コロナ前の19年同期と比べておよそ8倍となっています。しかも、SMSから本物の企業とまったく変わらないフィッシングサイトに飛ばされたりと手口はかなり巧妙化しているため、特に高齢者が気づかないまま個人情報などを抜き取られるケースが多いといいます。無料でしかも利用者が設定する必要がなくフィッシング対策ができるというのは素晴らしいですね」(ITジャーナリスト)

 被害者の激減を期待したい。

(小林洋三)

ライフ