日本時間で10月9日に発表されるノーベル平和賞を対象にした賭けがブックメーカー(賭けサイト)で受け付けられている。
最大手のブックメーカーであるウィリアムヒルでは6日の時点で、環境活動家として知られるスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんと世界保健機関(WHO)がそれぞれ4.00倍と4.50倍というオッズで1番人気を争っている。
日本でもレジ袋の無料配布が禁止されるなど、世界的に環境問題への意識が高まる中、グレタさんは学校を休んで「未来のための金曜日」と呼ばれるストライキを展開。若者を中心とした環境保全運動の旗振り役として活躍しており、それらの功績が評価されて本命に推されている。一方のWHOは今年世界中で大流行した新型コロナウイルスへの対応が評価されて高い人気を得ているようだ。
また、アメリカのトランプ大統領もノーベル平和賞の候補者にノミネートされており、ブックメーカーでは17.00倍のオッズがつけられている。これは全体で7番目の人気で、意外にも有力候補の一人と見られているようだ。トランプ大統領は中東のアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンとイスラエルの国交正常化などの功績をアピールしている。トランプ大統領は過去に「史上初の米朝首脳会談」を実現した際にも、受賞に意欲を示し、安倍晋三元首相に推薦状を書いて貰ったこともある。今年こそ悲願の受賞はあるのだろうか。
他には女性の権利向上を訴え、現在サウジアラビア政府に収監されている活動家のルジャイン・ハズルールさんや、アメリカで黒人男性が警察官に殺害されたことをきっかけに世界中に波及したBlack Lives Matter(BLM)運動などが高い人気を集めて有力候補となっている。
なお、昨年に栄えある賞を手にしたのは、大手ブックメーカーで2番人気だったエチオピアのアビー・アハメド首相。番狂わせは起きるのか。平和賞の発表に注目が集まる。
(浜野ふみ)