2月28日、新型コロナウイルスの感染拡大でマスクが不足する中、政府の要請を受けて「シャープ」が3月中にマスクの生産を開始することが明らかにされ、大手電機メーカーのマスク生産参入に驚きと同時に称賛の声が上がっている。
「なぜ政府からシャープにマスク生産の要請があったかというと、シャープは液晶パネルを製造する三重工場に、細かいゴミが徹底排除されたクリーンルームを持っているからです。マスクを生産するためにはホコリや雑菌が入らない環境が必要となりますが、増産のために新たな工場を作るには経費が掛かりすぎるため、すでにクリーンルームを持つシャープに声が掛かったというわけです」(社会部記者)
これにネット上では、《なんでシャープ?と思ったけど、設備が整っていたのか。全然マスク買えないから本当にありがたい》《国民のためにありがたい決断。これからはシャープ製品買います》《マスク増産のための設備投資に消極的なメーカーも多いと聞くが、まさかシャープが参入するとは。感謝、感謝》など称賛の声が相次いでいる。
「親会社である鴻海精密工業傘下の富士康科技集団が今年2月から中国でマスクの自社生産に乗り出しており、マスク生産のノウハウにおいて連携できる可能性があることから、まさにシャープはマスクの生産を要請するには適した企業だったのかもしれません。なお、シャープは3月半ばから3つの製造ラインを使って1日あたり15万枚を生産し、最終的には10ラインに増やして1日あたり50万枚の製造を目指すといいます」(ITジャーナリスト)
マスク不足の救世主となるか。
(小林洋三)