500円ランチが圧迫?リーマンの味方「さくら水産」赤字買収の衝撃

 3月28日、和食レストラン「湯葉と豆腐の店 梅の花」などを運営する梅の花が、リーズナブルな価格で庶民の味方、「海産物居酒屋さくら水産」を運営するテラケンの株式58%を取得し子会社化すると発表。そこで明らかになった「さくら水産」の赤字ぶりに、ユーザーからは驚きの声が上がっている。

「テラケンは非上場企業のため、これまで決算を公開していませんでしたが、梅の花が買収したことで直近3年間の経営成績が公表されたのです。それによると、『さくら水産』の2016年2月期の営業損益は1億6800万円の赤字、17年同期も1億6600万円、18年同期は2億6500万円と赤字続きだったことが明らかになったのです」(経済誌ライター)

 これにネットでは、《若者の居酒屋離れが進んでいるとはいえ、ここまで厳しい状況だったとは…》《そういえば最近、さくら水産を見かけないと思っていたら、閉店しまくっていたのか》《人件費や仕入れ値も高騰しているし、低価格帯の居酒屋は厳しいだろうね》など、落胆のコメントが相次いだ。

「『さくら水産』は、ランチでもワンコインで食べられる庶民の強い味方。しかも、ごはんや味噌汁もおかわり自由、生たまごやお新香も食べ放題なので、大食い系のユーチューバーも動画で取り上げるほどの人気でした。しかし、ここ数年は閉店する店舗が加速度的に増え、ネット上でも話題になっていたんです。安価が売りの他の飲食店と同様、人件費や仕入れ値の高騰によって追い詰められた結果と考えられます」(飲食店コンサルタント)

 今回の買収により生まれ変わることはできるのか。

(小島洋三)

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