「吉野家」牛丼サイズ追加に困惑と「原点回帰を!」の声が続出

 吉野家ホールディングス(以下HD)が3月4日、「吉野家」で7日から新メニューを追加することを発表。牛丼のサイズについて、「超特盛」(税込780円)、「小盛」(同360円)を加えて6種類とし、他にも朝食のセットも追加するとしたが、これに困惑する声が相次いでいる。

「それまでのサイズは『大盛』『特盛』『並盛』、具を増やした『アタマの大盛』の4種類で、新サイズが加わるのは、1991年に『特盛』を出して以来28年ぶりこと。追加される『超特盛』は“肉の量が大盛の2倍”、『小盛』は“小腹を満たす、並盛の4分の3”と謳っており、それぞれ若者と女性客を新規開拓する狙いがあると思われます」(経済誌記者)

 ここへ来ての吉野家HDの状況は厳しい。1月に同社が公表した2018年度第3四半期(18年3月〜11月期)決算において、売上高は1500憶円(前年同期比2.4%増)だが、営業利益は前期の25億円の黒字から5.6憶円の赤字に転落。競合する「すき家」のゼンショーHDの営業利益146憶円(第3四半期=18年4月〜12月期)とは対照的だ。

 今回のメニュー追加は、こうしたことへのテコ入れ策と思われるが、ネット上の吉野家ユーザーは不安だらけのようなのだ。

「その声の大半は、《これ以上メニューは増やさない方がいい》というもので、理由としては《人手不足の中、メニューが増えて店員の負担が増える》、そのために《結果的に味が落ちるのではないか》という“嫌な予感”へとつながっていました。吉野家は古くからのヘビーユーザーが多く、慣れ親しんだ味を求めている。そのため、“少々金額が上がっても構わないから、しっかり味をキープする体制を作って欲しい”という意見が多く見られるのです。《競合店との争いに加わりメニューを増やして、無駄に体力を消耗しないで欲しい》《シンプルな原点回帰を希望!》といった、切なる願いまでありました」(ネットウオッチャー)

 今回の動きで、こうした“吉野家愛”を持つユーザーが離れていかなければいいが。

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