吉野家が実施している「お名前入りオリジナル丼」プレゼント企画で、任意の名前をどんぶりに入れられると案内していたにもかかわらず、実際には実名しか認めないとしたことで大炎上。3月24日に「お客様に多大なるご迷惑をおかけしました」と謝罪したが、ネット上では吉野家の高圧的な対応が公開され批判の声が殺到している。
「問題となっているのは、21年7月から開催している漫画『魁!!男塾』とのコラボキャンペーン『魁!!吉野家塾』の中でおこなっている『お名前入りオリジナル丼』企画で、1日1回のみ300円以上の支払いで1米札(マイル)貯まるものを220マイル貯めると、名前入りの吉野家オリジナル丼がプレゼントされるというものです」(フードライター)
しかし、今年2月に入って220マイル達成者がお名前入りオリジナル丼と交換しようとしたところ、《名前は任意でいい、ってお客様相談室から回答得ていたのに、本名以外不可》となっていたことが、Twitterに投稿されたことで発覚。すると、他にも《名前は任意でいいと確認した》というユーザーが次々と証拠のメールと共にツイート。220マイル貯めるためには最低でも220日、6万6000円以上が必要となることから、吉野家へ批判が殺到したのだ。
そんな中、お名前入りオリジナル丼獲得のため7ヶ月通っているという埼玉県のトランポリン場の運営者が店名を丼に記載できないか確認したところ、「どう考えても実名であるとは考えられません」と拒否され、任意から実名に変更したことを伝えなかったのは「伝える必要がないと判断した」「法的に問題ないので謝罪は必要ない」とお客様相談室長から説明されたという。また、訴訟をおこすのであれば「弊社弁護士が真摯に対応させていただきます」と記載された文面が公開されたことで、さらに炎上が加速したのだった。
「これが事実であれば、東証一部上場企業のお客様相談室長の対応とはとても信じられません。名前を任意から実名に変更したのは著作権侵害の恐れがあるからだといいますが、220日以上、6万6000円以上をかけてマイルを貯めてきた人たちに説明する言葉ではありませんよね。批判を受け吉野家は『(1)第三者の誹謗中傷にあたる言葉、(2)社会通念上、不適切と考えられる言葉、(3)著作権、商標権等、第三者の知的財産権等の侵害に該当する言葉を除き』本名以外でも可能とするよう変更しましたが、こうした杜撰な対応を改めない限り、再び同じようなことが起こりかねません」(経済ジャーナリスト)
ファンの多い吉野家だけに、なおさら残念なニュースだった。
(小林洋三)